2015年 理工学部 シラバス - 土木工学科
設置情報
科目名 | 地盤力学Ⅰ | ||
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設置学科 | 土木工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 重村 智 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A13M A14N |
クラス | 1組 、 2組 |
概要
学修到達目標 | 地盤や土の種類とそれらの力学的性質に大きく影響する種々のパラメータや基本法則および理解に必要な基礎概念,さらに粘土などの軟弱地盤特有の現象と対策について学ぶ.土は結合力の極めて弱い土粒子の集合体のため様々な力学現象に影響されるので,高校物理程度の力学諸法則の基礎的理解と相互関連性についても理解を深める. |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心に講義を行う。講義の一部は、地盤力学I演習およびビジュアルスタディ地盤の内容を受けて説明するので必ずそれらを履修すること。 |
履修条件 | 1)地盤力学I演習を同時もしくは事前に履修していること。 2)ビジュアルスタディ地盤を同時もしくは事前に履修していることが望ましい。 3)力学の基礎,材料力学,構造力学,水理学,コンクリート工学の内容を理解していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | ガイダンス,地盤力学概論:図、写真により、本科目の扱う内容の概要を、分かりやすく解説 する。 |
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第2回 | 地盤(土)の生成(風化作用),土の分類と粒度特性:岩盤の風化など様々な自然現象から地盤が形成され、その力学的性質もこの形成作用と関係が深い事などを学ぶ。 |
第3回 | 土の構成と基本パラメータ:土の基本構成、その力学的性質を記述する各種パラメータについて学ぶ。 |
第4回 | コンシステンシー,土の微視的構造:土の各種の力学的性質に広く影響している基本現象と粒子構造について学ぶ。 |
第5回 | 地盤の透水性,ダルシーの法則,透水係数:地盤にとって脅威でもある、地中での“水”の流れに関する規則性とそれに深く関係する土の物性などについて学ぶ。 |
第6回 | 透水試験(原位置,室内:定水位,変水位),透水理論:水の流れに深く関与する土の物性を得るための透水試験および水の流れを記述し把握する理論について学ぶ。 |
第7回 | 浸透圧,クイックサンド(ボイリング):地盤にとって大きな脅威である流れによる地盤破壊現象とその原因について学ぶ。 |
第8回 | 間隙水圧(us,Δu),圧密とは:粘土などの軟弱地盤に発生する大きい地盤沈下現象(圧密)の概要とその関連因子などについて学ぶ。 |
第9回 | 圧密の原理,圧密沈下機構:圧密現象の根本原因と圧密沈下の発生機構について詳細に学ぶ。 |
第10回 | 有効応力の原理(σ,σ’):地盤の変形・破壊などを根本から支配している重要概念について学ぶ。 |
第11回 | 圧密試験(e-logp曲線):対象とする粘土の圧密沈下特性とその特性を把握する試験について学ぶ。 |
第12回 | 正規圧密粘土,過圧密粘土,圧密最終沈下量:圧密試験から得られる粘土の重要な分類、圧密最大沈下量の予測方法などについて学ぶ。 |
第13回 | 圧密理論/圧密係数cv(√t法):圧密沈下現象の時間に関する情報を得るための根拠となっている考え方や情報を得る方法などについて学ぶ。 |
第14回 | 圧密促進工法:圧密現象の発生原因の理解に基づいて、この現象の効果的な対策工法について学ぶ。 |
第15回 | 平常試験および総括 |
その他
教科書 |
必要に応じて資料を配布する.
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参考書 |
特に指定しない.
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験(記述問題)により評価する。 試験問題はいずれも説明を求めるものであり、理解度と説明能力を試す問題である。丸暗記だけでは対応できないので、演習、ビジュアルスタディおよびオフィスアワーを活用し、普段から自ら考え理解することにこだわることが単位修得への近道である。 |
質問への対応 | オフィスアワーで対応するが、教員の予定の許す限り随時。疑問が発生したら、先ず、自ら可 能な限り考える習慣が、本人の能力向上の面から大切である。 |
研究室又は 連絡先 |
重村智:御茶ノ水校舎(旧法科大学院)706室 e-mail:sigemura@civil.cst.nihon-u.ac.jp tel:03-3259-0675 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:10 御茶ノ水校舎(旧法科大学院)706室
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学生への メッセージ |
丸暗記の学習方法の無意味さと納得することの面白さ有用さとを是非理解して欲しい。そして理解重視の勉強を実践して欲しい。 |