地盤力学Ⅱ (A25N)

日本大学理工学部

2015年理工学部シラバス - 土木工学科

設置情報

科目名	地盤力学Ⅱ
設置学科	土木工学科	学年	3年
担当者	福島　伸二	履修期	後期
単位	2	曜日時限	火曜5
校舎	駿河台	時間割CD	A25N
クラス

概要

学修到達目標	土の締固め問題、土の応力とひずみ，土や地盤の破壊現象，土の破壊と強度の定義，土の破壊規準，破壊規準を求めるための三軸圧縮試験などの各種せん断試験法，これらの応用である地盤の安定問題である土圧，斜面安定，支持力など地盤技術者に必要な基本的事項について学ぶ．
授業形態及び授業方法	板書を中心とした講義を行う．講義内容の一部は地盤力学II演習の内容を受けて説明するので同時に履修すること．
履修条件	1）地盤力学II演習を同時もしくは事前に履修すること． 2）地盤力学Iを履修していることが望ましい．

授業計画

第1回	土の締固め①：プロクターの原理，土の締固め曲線の特性（最大乾燥密度，最適含水比，ゼロ空隙曲線），締固め曲線に及ぼす土の種類や粒度，締固めエネルギーの影響など土の締固め問題の基本的事項について学ぶ．
第2回	土の締固め②：締め固めた土の工学的性質，土を締固めて道路やフィルダムなどの盛土構造物の築造する場合の締固め度による品質管理法，特殊な土の締固め特性について学ぶ．
第3回	土のせん断特性①：土の変形と強度の関係，地盤内の二次元応力の表示法，土質力学におけるモールの応力円とその応用などについて学ぶ．
第4回	土のせん断特性②：土の破壊現象とその特徴，モール・クーロンの破壊規準、モール・クーロンの破壊規準とせん断試験法の関係、せん断試験における応力履歴再現の考え方などに関する基本的事項について学ぶ．
第5回	土のせん断特性③：土のモール・クーロンの破壊規準による強度パラメータ（粘着力と内部摩擦角）とこれを求めるための一面せん断試験法と三軸圧縮試験法，飽和粘性土の一軸圧縮試験法などについての基本的事項について学ぶ．
第6回	土のせん断特性④：砂のせん断挙動，砂の変形・強度特性と排水条件の関係，砂地盤の液状化現象、液状化の判定法と対策などに関する基本的事項ついて学ぶ．
第7回	土のせん断特性⑤：粘性土のせん断挙動，粘性土の強度特性と排水条件の関係に関する基本的事項について学ぶ．
第8回	土圧問題①：土圧の概念（壁面土圧と土中土圧），擁壁に作用する土圧と壁面変位の関係（静止土圧、主働土圧、受働土圧），モール・クーロンの破壊規準の応用であるランキンの主働・受動土圧理論の基本的事項について学ぶ．
第9回	土圧問題②：ランキンの主働・受働土圧係数と静止土圧係数の関係，クーロンの土圧理論の概要，壁面に作用する土圧の算定法などについて学ぶ．
第10回	斜面安定問題①：斜面の安定問題におけるすべり面（破壊モード）の考え方，無限斜面の安定解析（浸透流のない斜面，浸透流のある斜面）に関する基本的事項について学ぶ．
第11回	斜面安定問題②：有限斜面の安定解析として円形すべり面による安定解析，分割法による安定解析，非円形すべり面による安定解析に関する基本的事項について学ぶ．
第12回	斜面安定問題③：地震時の斜面安定解析，斜面の安定解析における安全率，地すべり斜面の安定解析とこれに使用する強度パラメータなどについて学ぶ．
第13回	支持力問題①：基礎構造の種類，支持力問題における地盤破壊（全般破壊と局限破壊）の考え方，基礎の極限支持力と許容支持力などについて学ぶ．
第14回	支持力問題②：テルツァギの支持力公式とその支持力係数（粘着力項，内部摩擦角項，自重項），実用的支持力計算法（回転円筒すべり面による支持力）などについて学ぶ．
第15回	全体復習

その他

教科書	三田地利之『土質力学入門』森北出版 2013年
参考書	必要に応じて紹介する．
成績評価の方法及び基準	定期試験(記述・計算問題）により評価する．試験は理解度と説明能力を試すもので記述式と計算回答を求めるものを出題する．丸暗記だけでは対応できないので，講義後の復習を欠かさず行い，普段から自ら考え理解することが単位修得への近道である．
質問への対応	教員の予定の許す限り授業後に対応する．
研究室又は連絡先	連絡窓口教員：重村准教授　御茶ノ水校舎（旧法科大学院）7階 tel:03-3259-0675，E-mail:sigemura@civil.cst.nihon-u.ac.jp
オフィスアワー
学生へのメッセージ	地盤力学は理論的に取り扱える範囲が少なく問題毎に独特の扱い方をすることが多いが，そこのところに面白さがあるので，講義だけでなく復習や参考となる専門書を読むなどして理解度を深めて欲しい．

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