2015年 理工学部 シラバス - 土木工学科
設置情報
科目名 | プロジェクトスタディⅠ | ||
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設置学科 | 土木工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 前野・長谷部 他 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A63M |
クラス | TD |
概要
学修到達目標 | 土木事業を進めるためには様々な目的に対応させた構造物を築造する必要がある。このコースでは、土木大規模プロジェクトの実施の流れを実務経験者の話を交えながら説明する。そして、プロジェクトの中で施工される構造物の一つを抽出し構造物の設計手法や積算方法について教授する。これらの講義の過程において基本的な力学の素養を身につけさせるとともに、個々人の発表能力を向上させる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
テクニカルデザインコースではコースをさらにA、B、Cの3つのグループに分け少人数化(約25名程度)を図る。各グループにおいては次の3つの設計課題が用意され、本コース受講学生は希望に応じた設計課題について取り組むことができる。 Aグループ:水工構造物(重力式固定ダム)の設計 Bグループ:橋梁の設計 Cグループ:掘削地盤の設計 授業は、設計手法に関する技術を教授し、得られた知識を深めるために演習を行う。講師による実務経験談、また実際の構造物等の見学を行うことによって現場を体感する。また、受講者の発表能力向上のために、折々にプレゼンテーションできる機会を提供し議論を行う。成果物として、設計書・設計模型を作成し、それをプレゼンテーションする。 |
履修条件 | 応用力学・構造力学・水理学・地盤力学・建設材料ほかの基本的知識が必要です。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス・「テクニカルデザイン」コースの説明(位置付け)を行う。設計課題の選択・グループ分けアナウンスをする。 |
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第2回 | A:メンバーを数グループのチームに分け,個々のチームにおいて,ダムの必要性(目的),ダムの利点・欠点,ダムに用いられる材料,ダムの構造形式に関する議論そして発表を行う. B:土木業界の職種と役割および実際のプロジェクトが実現するまでの流れについての講義を行う。 C:土留め工事の講義と設計課題の説明し,設計条件に関する講義および演習を行う |
第3回 | A:土木事業に関する歴史について話題を提供し,それについて学習する.また,ダムに作用する外力と安定条件について議論し発表を行う. B:はり理論に関する講義と演習(断面力,断面2次モーメント,応力,たわみ)を行う。 C:土のせん断強度と土圧について講義(せん断試験,破壊規準,土圧の考え方)した上で,土留の安定および側圧の算定に関して講義する. |
第4回 | A:ダム建設の調査から施工状況について話題を提供し,建設のプロセスについて理解する.ダムの安定条件・支持力について説明し,その内容に関する演習を行う(演習1). B:橋梁の設計概念に関する講義と簡易橋梁の設計を行う。 C:土留の安定および側圧の算定に関するの演習を行う。 |
第5回 | A:土木事業における調査から保守,改修までのライフサイクルについて理解する.また,災害事例を鑑賞することにより社会に与える影響の大きさを知る.ダムに作用する外力と安定計算について演習により理解を深める(演習2). B:簡易橋梁模型に対する載荷実験を行う。 C:側圧による土留め根入れ長の算定(最下段支保工設置前の掘削時)に関する講義と演習を行う。 |
第6回 | A:ダム建設に必要な調査に関する題材に対して,チーム毎に検討・取り纏め,プレゼンの準備を行う.また,演習により安定計算の理解を深める(演習3). B:様々な橋梁の構造形式とその特性に関する講義を行う。 C:側圧による土留め根入れ長の算定(最終掘削時)に関する講義と演習を行う。 |
第7回 | A:前回検討・取り纏めた内容に関して,チーム毎にプレゼンを行う.ダムの設計計算書の目次の組み立て,設計フローに関する説明を行う. B:現場見学を行う。 C:掘削底面の安定性(ヒービングなど)による根入れ長の算定に関する講義と演習を行う。 |
第8回 | A:ダムの設計条件・高さおよび基本断面決定に関する説明を行う.ダムの計算条件と安定条件,ダムの安定計算(平水時)に関する説明を行う. B:[グループワーク]独自の橋梁模型製作の基本構想を検討する。 C:掘削地盤工事の現場見学を行う。 |
第9回 | A:ダムの安定計算(平水時・高水時)に関する説明を行う. B:[グループワーク]橋梁模型製作に向けた設計計算を行う。 C:土留め壁の応力計算と応力度検討(最下段支保工設置前の掘削時)に関する講義と演習を行う。 |
第10回 | A:ダムの安定計算(高水時・空虚時),断面の修正方法に関する説明を行う.ダム上流側の水面計算に関する説明を行う. B:[グループワーク]橋梁模型の製作を行う。 C:土留め壁の応力計算と応力度検討(最終掘削時)に関する講義と演習を行う。 |
第11回 | A:護岸設計高さの決定法,堤防・導流壁の高さの決定法,ダム下流側の流況,副ダムの形状・設置位置に関する説明を行う. B:[グループワーク]橋梁模型の製作を行う。 C:腹起しの応力計算と応力度検討に関する講義と演習を行う。 |
第12回 | A:副ダムの安定計算,副ダム下流側の護床工の設計法,設計図面・積算の概要に関する説明を行う. B:[グループワーク]橋梁模型への載荷試験を行う。 C:切梁の応力計算と応力度検討に関する講義と演習を行う。 |
第13回 | A:水工構造物の現場見学を行う. B:[グループワーク]成果レポート作成の準備を行う。 C:積算に関する講義と演習を行う。 |
第14回 | A・B・C:設計計算書作成およびプレゼンテーション準備を行う。 |
第15回 | 設計課題の提出およびA・B・C:設計課題に関する発表会(プレゼンテーション実習)ほかを行 う。 |
その他
教科書 |
各グループにおいて適宜参考資料などを配布する。
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参考書 |
各グループの講師より適宜指示をする。
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成績評価の方法 及び基準 |
各グループにおいて与えられた課題に対する成果物(設計計算書,模型ほか)に対する評価を2/3、発表能力に対する評価を1/3とし100点満点で評価する。 |
質問への対応 | オフィスアワーを基本とするが、都合がよければ適宜対応する。非常勤講師の先生方へ質問がある場合は、各コース窓口教員が連絡する。 |
研究室又は 連絡先 |
Aグループ窓口:安田(yokyas@civil.cst.nihon-u.ac.jp) Bグループ窓口:長谷部(hasebe@civil.cst.nihon-u.ac.jp) Cグループ窓口:前野(maeno@civil.cst.nihon-u.ac.jp) |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 11:00 ~ 12:00 長谷部:お茶の水校舎7階C710
土曜 駿河台 12:15 ~ 13:15 お茶の水校舎旧法科大学院712号室
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学生への メッセージ |
・課題を成し遂げ成果をあげるためには授業に出席することが重要です。 ・現場見学の日程については都合により変更になる場合があります。 |