2015年 理工学部 シラバス - 交通システム工学科
設置情報
科目名 | 交通システム計画 | ||
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設置学科 | 交通システム工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 福田・石坂 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | B21E |
クラス |
概要
学修到達目標 | 本科目のカリキュラム上の位置づけは、交通計画に関する調査・分析・立案について基礎的な能力を習得することです。交通システムを計画し、評価する上で必要な基礎的技術を養います。 本科目は、学科の学習・教育到達目標A~I(「学生生活のしおり」p.1参照)のうち、D「専門応用学力」の達成に主体的に関与する重要な科目です。 ・交通需要の特性を捉えるための調査手法を十分理解し、都市の交通特性を考慮し総合的に把握できる調査を立案できるような技量を身に着けること。 ・発生・分布交通量の推計手法を十分に理解して、都市の土地利用構造と交通需要構造を多面的に理解し、適宜適切な推計モデルを利用できる能力を身に着けること。 ・複数の交通配分手法から、政策から要求される評価手法として、適切かつ適用可能な配分手法を総合的に選択し、実施できる能力を身に着けること。 |
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授業形態及び 授業方法 |
具体的な交通計画のプロジェクトを例に講義を行う。 現地見学を実施する。 なお、正規の授業の他に、担当教員の指導の下、千葉モノレール見学会(実習)を90分間実施することとする。 |
履修条件 | 専門教育科目、両コース |
授業計画
第1回 | 交通システムの計画過程を理解する基礎として、軌道系公共交通機関の整備を例に概要を講義する。具体的には、我が国における都市交通計画の歴史を概観した後、ガイドウェイトランジットシステムの整備の状況を紹介し、さらに千葉都市モノレールの計画から建設までの過程を解説する。(自己学習時間:予習15分、復習30分) |
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第2回 | ガイドウェイトランジットシステムを計画する演習を行い、計画過程を理解する。この回では、路線の選定、駅の設置、駅勢圏の設定、利用者需要の推計の方法を理解し、実際に計画を行う。 (自己学習時間:準備60分、復習30分、レポート作成60分) |
第3回 | 現場見学:千葉都市モノレールの運行指令所・車両基地を訪問して、整備の歴史、現状などについて講義を受けて、運行や車両整備の現場を見学する。見学内容に関してレポートを作成し、提出する(見学中に写真を撮影し、レポートに含めること)。 (自己学習時間:レポート作成60分)【授業時間】見学会として180分実施する(追加90分)。 |
第4回 | 第3回に続き、ガイドウェイトランジットシステムを計画する演習を行い、計画過程を理解する。この回では、推計需要の確認、運行計画の策定を理解し、実際に計画を行う。 (自己学習時間:復習30分、レポート作成60分) |
第5回 | 四段階推計法に基づく発生集中交通量の基礎を学習する。具体的には、交通需要推計の必要性、対象、交通ネットワークの表現方法、交通量のはかり方などの基本的な事項を説明した後、トリップの概念と断面交通量について説明する。さらに、代表的な交通調査であるパーソントリップ(PT)調査について、対象地域の設定方法とゾーニングを説明し、コードンライン、スクリーンラインの役割やゾーニングの基本的考え方を説明する。トリップの数え方に関する演習を行う。 (自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第6回 | 四段階推計法に基づく発生・集中交通量、分布交通量の推計の方法を学習する。具体的には、PT調査結果のOD表としての集計方法、生成、発生・集中交通量の推計方法を説明する。 (自己学習時間:予習30分、復習60分) |
第7回 | 分布交通量の推計に関して、現在パターン法の代表例として均一成長率法、平均成長率法、フレータ法、について解説する。OD表の作成に関する演習を行う。 (自己学習時間:予習30分、復習60分) |
第8回 | 分布交通量の推計の続きとして、空間相互作用モデルの代表例である重力モデルとWilsonのエントロピーモデルについて解説する。その後、四段階推計法に基づく交通機関分担別の推計の方法を学習する。具体的には、分担率曲線、犠牲量モデル、非集計モデルについて説明する。フレーター法に関する演習を行う。 (自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第9回 | 交通手段別分担交通量の推計に関して学習する。具体的には、分担率曲線、犠牲量モデルについて説明する。(自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第10回 | 交通手段分担交通量の推計に関して、非集計選択モデルの解説を行う。ロジットモデルを導出し、理解する。(自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第11回 | 交通手段別分担交通量の推計に関して、集計ロジットモデルについて解説し、数え上げ方による演習を行う。(自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第12回 | 四段階推計法に基づく交通量配分の推計の方法を学習する。具体的には、ネットワークデータの特徴、リンクパフォーマンス(Q-V曲線、BPR関数)、利用者均衡状態の考え方、分割配分法と利用者均衡配分法の理論、分割配分法に基づく実際の配分方法の解説を行う。配分計算の演習を行う。 (自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第13回 | 四段階推計法に基づく交通量配分の推計の方法を学習する。具体的には、ネットワークデータの特徴、リンクパフォーマンス(Q-V曲線、BPR関数)、利用者均衡状態の考え方、分割配分法と利用者均衡配分法の理論、分割配分法に基づく実際の配分方法の解説を行う。配分計算の演習を行う。 (自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第14回 | ミクロ交通シミュレーションに関して、代表的なモデル(交通流の表現方法)、キャリブレーション方法、評価手法、活用方法を理解する。(自己学習時間:予習30分、復習30分) |
第15回 | 平常試験の実施及びその解説 |
その他
教科書 |
金子雄一郎 『交通計画学 』 土木・環境系コアテキストシリーズ E-3 コロナ社 2012年 第1版
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
D「専門応用学力」の達成に関して、学習目標に掲げた観点で、全体的に知識を習得しているかを定期試験によって、得た知識を活用して計画を立案するプロセスを理解し、適切な手法の選択が出来るかを演習課題で評価する。総合評価は、定期試験(80%)、演習課題の評価(20%)の配点とし、GPA制度の基準にしたがって合否および優劣の評価を行う。 ただし、出席が80%以下の場合は、欠席した回の講義内容を自身で学習し、証拠をA4、2ページにまとめて期末試験までに提出すること。提出がない場合は、採点の対象としない。 |
質問への対応 | 講義終了後あるいはオフィスアワーの時間に受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
福田 fukuda.atsushi@nihon-u.ac.jp 石坂 ishizaka.tetsuhiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 12:20 ~ 13:10
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学生への メッセージ |
交通需要予測の基礎となる科目であるので、関連性を十分理解した上で受講すること。また、数理統計学、オペレーションズリサーチ、システム工学、多変量解析、交通制御などで学習する内容を必要とするので関連性を理解して学習すること。 |