2015年 理工学部 シラバス - 交通システム工学科
設置情報
科目名 | 環境経済学 | ||
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設置学科 | 交通システム工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 福田・伊東・森杉 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | B52C |
クラス |
概要
学修到達目標 | 本科目のカリキュラム上の位置づけは、環境政策における経済学の考え方について基礎的な知識を習得することであり、以下が出来ることを目標とする(認知的領域:知識・理解)。 (1)ミクロ経済学の用語を使って消費者行動と企業行動を図解できること。 (2)環境を改善・維持するために実施される規制、課税、市場メカニズムを図解できること。 (3)コースの定理を使って京都メカニズムを図解し、排出権の取引量を計算できること。 (4)複数の環境価値を計測する方法を説明できること。 同時に、以下が出来ることを目標とする(認知的領域:思考・判断) (5)現実の環境問題に対する経済的政策を説明し、その効果と課題について自らの考えを述べることができる。、 本科目は社会交通工学科の学習・教育到達目標A~IのうちH「歴史・文化・環境を生かす実践能力」の達成に主体的に関与する重要な科目である。また、D「専門応用学力」の達成に補足的に関与する科目である。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式。数回にわたりレポートを提出してもらう。 |
履修条件 | 専門教育科目、両コース、社会・環境系群 |
授業計画
第1回 | 環境問題と経済学の役割(福田) バイオ燃料<畑で作るエネルギー>を見せた後、地球環境問題を解説し、環境経済学の役割を説明。その後、授業概要の確認。 (自己学習時間:予習時間30分、復習時間30分) |
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第2回 | ミクロ経済学の基礎(森杉) ミクロ経済学の基礎的な内容を講義する。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第3回 | 消費者の行動1(森杉) ミクロ経済学に基づいて、消費者行動の経済学的解釈を講義。 具体的には、効用関数、無差別曲線、代替と補完の関係、予算制約、需要の決定、所得変化と需要、価格変化と需要について説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第4回 | 消費者の行動2(森杉) 消費者の行動について復習。特に、代替、補完に関して詳しく解説。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第5回 | 企業の行動(森杉) 企業の行動について講義。具体的には、生産技術、利潤最大化行動などについて説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第6回 | 効率性と市場(森杉) 効率性と市場について講義。具体的には、市場の役割、市場均衡、消費者余剰、生産者余剰、社会的余剰、競争均衡と効率性、政府の介入などについて説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第7回 | 市場の失敗(森杉) 市場の失敗について解説。具体的には、技術的外部性、環境問題の余剰分析、最適な生産量と汚染レベル、市場の失敗の解決策、について説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第8回 | 政策的手段(規制,課税)(森杉) 市場の失敗について復習。その後、規制的手段、補助金制度、環境税などについて説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第9回 | コースの定理(排出権取引)(森杉) ガソリン需要曲線、CO2排出需要曲線、限界削減費用曲線について解説。その後、コースの定理について解説。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第10回 | 京都メカニズム1(概要)(福田) コースの定理などについて復習。その後、京都議定書、京都メカニズム、排出量取引などについて解説。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第11回 | 京都メカニズム2(福田) 排出権取引の演習 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第12回 | 環境価値の評価1(伊東) 環境価値の計測に関して解説。CVMに関して説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第13回 | 環境価値の評価2(伊東) CVM、コンジョイント分析に関して説明。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第14回 | 環境価値の評価3(伊東) トラベルコスト法、ヘドニック法などを説明。その後全体のまとめ。 (自己学習時間:予習時間45分、復習時間45分) |
第15回 | 平常試験及びその解説 |
その他
教科書 |
プリントを使用する。
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参考書 |
日引 聡,有村俊秀 『入門 環境経済学―環境問題解決へのアプローチ』 中公新書 2002年
鷲田豊明 『環境評価入門』 勁草書房 1999年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
定期試験70%、レポート30%で採点する。出席が80%に満たない場合は、原則として定期試験の採点対象としない(正当な理由がある場合に限り、追加課題の提出により許可する)。 |
質問への対応 | 講義の最後に配布する質問票に記入してもらう。次回の講義の冒頭で、質問に対する回答の解説を行う。 それ以外は、電子メールにて対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
電子メールアドレスは講義1回目に指示する。 |
オフィスアワー |
火曜 船橋 12:00 ~ 13:00 船橋校舎7号館738:伊東
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学生への メッセージ |
交通活動によって大気汚染、騒音、地球温暖化など多くの環境問題が発生します。この講義では、このような環境問題を経済学的な観点で理解する上で必要となる基礎的な知識を講義します。理論的な理解を助けるために数式なども多用しますが、交通問題を考える上で役に立ちますので頑張って勉強してください。 |