2015年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 保存修復論 | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 重枝 豊 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C13U |
クラス | 設計・計画 |
概要
学修到達目標 | 都市と建築を考える上で、歴史的建築の存在を無視できないことは言うまでもない。古代か ら現代までの保存の理論の推移、各国各地における保存・再生・活用事例を通して、歴史的遺産とまちづくり、修復の理念について考察する。前半では日本とアジア圏における保存修復を採り上げ、後半では西欧社会における取り組みについて学ぶ。 |
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授業形態及び 授業方法 |
パワーポイントによる講義。各自に与えられたテーマに対してレポートを作成する。 |
履修条件 | 建築保存の理論/歴史的建築の保存/歴史的建築の活用/歴史的建築の修復/歴史遺産とまちづくり |
授業計画
第1回 | ガイダンス 保存修復とは何か。過去の歴史の中で「保存」「修復」はどのように位置付けられてきたのか。今後のまちづくりに対して、建築サイドからどのような取り組みをするべきかについて考える |
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第2回 | 古社寺保存法による修理 明治期の文化財保存〔学習時間1.5h〕なぜ、日本に木造建築物が多く残ったのか、また、明治以降にどのような形で文化財を守っていったのか。明治期の事例を軸に検証する。 |
第3回 | 大正・昭和戦前期の文化財修理事業〔学習時間1.5h〕国宝保存法から文化財保護法までの流れと、実際の保存手法の変化について学ぶ。 |
第4回 | 歴史的町並みの保存 伝統的建造物群保存地区制度について〔学習時間1.5h〕複合並びに広域指定文化財保存修復―建築並びに構造物と周辺環境との一体で形成されるいわゆる歴史的景観、町並みの保存と保護に関する歴史的経過について学ぶ。 |
第5回 | 近代建築の再利用 保存と活用をめぐって学習時間1.5h〕近代建築の保存修復事例をもとに、どのような経過をたどってどのような方法により、保存修復が行われているのかについて学習する。 |
第6回 | 国際的な文化遺産の法的整備 〔学習時間1.5h〕アテネ憲章とヴェニス憲章を中心に国際的な保存・整備の経緯を学び、西欧に於ける建築の再生・活用事例を検証する。 |
第7回 | イギリスにおける建築の保存修復事例〔学習時間1.5h〕イギリスに於ける保存活動の歴史を理解すると同時に、西欧に於ける再生・保存の実例を検証する。 |
第8回 | 文化財登録制度 制度からみた保存〔学習時間1.5h〕各自が調べてきた日本とアジア圏における保存・修復事例について整理したものを発表し、同時にそれらの手法を現代に生かす可能性について検討する。 |
第9回 | 世界遺産条約と奈良会議〔学習時間1.5h〕オーセンティシティを中心に世界遺産の枠組みを学ぶ。また、産業遺産の保存事例についても検証する。 |
第10回 | 建築家による保存再生事例の検証-1〔学習時間1.5h〕N.フォスターの保存・再生事例を中心に再生手法を学ぶ。 |
第11回 | 建築家による保存再生事例の検証-2〔学習時間1.5h〕G.アウレンティの保存・再生事例を中心に再生手法を学ぶ。 |
第12回 | 建築家による保存再生事例の検証-3〔学習時間1.5h〕J.ヌーベルの保存・再生事例を中心に再生手法を学ぶ。 |
第13回 | 建築家による保存再生事例の検証-4〔学習時間1.5h〕建築家による保存・再生のさまざまな手法を学ぶ。 |
第14回 | 西欧における保存修復の事例検証-1〔学習時間1.5h〕欧米においては近代化遺産、近代産業遺産を対象としてさまざまな形での保存事例の検証すると同時に、今後の課題について検証する。 |
第15回 | 授業内試験(60分)その後試験問題の解説を実施する。 |
その他
教科書 |
鈴木博之 『現代の建築保存論』 王国社 2001年 第1版
日本建築学会近畿支部環境保全部会 『近代建築物の保存と再生』 都市文化社 1993年 第1版
田原幸夫 『建築の保存デザイン 豊かに使い続けるための理念と実践』 学芸出版社 2003年 第1版
とくに購入は義務付けないが、配付された資料と照らし合わせて必ず読んでおくこと
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
評価基準:レポートと学期末試験またはレポートの合計点とする。 |
質問への対応 | 講義終了後 |
研究室又は 連絡先 |
研究室576-A |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 15:00 ~ 15:30 5号館575A
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学生への メッセージ |
積極的に下調べをするなど講義に取り組んでください。 |