2015年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 |
設計計画Ⅲ
地域再生:クリエイティブコミュニティデザインとサスティナブルコミュニティデザイン(住宅・学校)
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 宇杉 和夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C22T |
クラス | 設計・計画 |
概要
学修到達目標 | 1.建築・住宅(地)と都市・地域が実際に計画・設計されていく枠組や方法について、コミュニティスペースデザイン(CSD)の立場から理論的な側面や事例などを通して学習する。 2.CSDをクリエイティブコミュニティデザイン(CCD)とサスティナブルコミュニティデザイン(SCD)の統合として理解し、自己の体験をもとに実践的な方法の構築を目指して学習する。 3.具体的な「地域」を選定し、そのコミュニティ形成に寄与できるコミュニティデザインの枠組みとして学習する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
段階的に学習・演習し、自己の知識と考え方を高め、レポートの内容を深めていく。以下に注意する。 1.空間システムの学習:地域継承空間システムの理解を深め、地域の課題を改善するコミュニティ空間システム・住宅地空間システムを再編するデザインを提案する。 2.場所性の学習:近代の空間形成において「場所(性)」がどのように扱われてきたかを学習する。20世紀空間デザインの問題を把握し、21世紀の方法として、環境と地域性を次世代に継承する方法を学習する。 3.コミュニティアーキテクトについて:東日本復興について、参加・支援の方法・提案等を考える。 |
履修条件 | 1.教科書・参考書・参考研究報告書等について知識を広めておく。 2.自己の興味ある研究・提案報告を選定し、内容を学習しておく。 3.自己のデザインが地域と市民が求めるコミュニティデザインであったか、批評しておく。 |
授業計画
第1回 | 近代の空間システムと日本の空間システム(1) 20世紀の近代建築・設計計画、近代都市・住宅(地)・環境デザイン、景観デザインの方法と批評 |
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第2回 | 近代の空間システムと日本の空間システム(2) ルネサンスから近代への経過とその成果、20世紀前半の理論・20世紀後半の理論 |
第3回 | 近代の空間システムと日本の空間システム(3) アジアと日本の空間システムと環境文化、標準設計・シビルミニマムから地域固有の空間資産形成 |
第4回 | クリエイティブコミュニティデザインとサスティナブルコミュニティデザイン(1) 1970年:住宅団地から市街地整備への理念とコミュニティ、球環境保全、地域の環境景観空間文化継承の課題 |
第5回 | クリエイティブコミュニティデザインとサスティナブルコミュニティデザイン(2) 居住地:空間概念・空間システム、空間文化・地域文脈、原風景・体験空間、空間認識・空間構成 |
第6回 | レポート提出A「環境・場所・空間とコミュニティ・住宅」 空間学・景観学と空間システム:地域の原風景と近代都市計画の原風景 |
第7回 | コミュニティデザインとコミュニティアーキテクト(1) 20世紀:近代建築学の形成・近代都市の形成とその担い手、21世紀:地域文脈デザインの担い手 |
第8回 | コミュニティデザインとコミュニティアーキテクト(2) 東日本復興の課題:地域主権のデザイン・地域コミュニティ持続支援、地域の原風景再生 |
第9回 | コミュニティデザインとコミュニティアーキテクト(3) 21世紀の持続的方法:機能の空間システムから場所の空間システムへ |
第10回 | コミュニティデザインとコミュニティアーキテクト(4) 都市計画・都市デザインの方法と担い手の経過と再構築の方向 |
第11回 | レポート提出B「コミュニティデザインとコミュニティアーキテクト」 東日本復興:地域再生のコミュニティデザイン、地域環境・地域文脈デザイン、住宅・学校 |
第12回 | 環境持続コミュニティと住宅・地域文脈デザイン(1) 集落と住宅・居住地・住宅地のイデアと形成:居住空間の持続的再生の担い手 |
第13回 | 環境持続コミュニティと住宅・地域文脈デザイン(2) 学校と持続的な地域固有の空間遺産の継承・再生 |
第14回 | 環境持続コミュニティと住宅・地域文脈デザイン(3) 公共空間と地域コモンズ、コモンスペースの形成:コミュニティアーキテクト |
第15回 | レポートC提出「コミュニティと地域文脈デザイン:住宅と地域再生」 日本のコミュニティデザインの方法と担い手とコミュニティアーキテクチュア |
その他
教科書 |
宇杉和夫著 『地域主権のデザインとコミュニティアーキテクト』 古今書院 2012年 第1版
宇杉和夫主編集、著 『場所性・地域継承空間システムと都市建築のフロンティア』 日本建築学会総合論文誌第10号 日本建築学会 2012年 第1版
主教科書は『地域主権のデザインとコミュニティアーキテクト』です。
以下は参照(図書館)
日本建築学会特別研究報告書「近代の空間システム・日本の空間システム」
同「サスティナブルエリアデザインとコミュニティアーキテクト」
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参考書 |
宇杉和夫著 『場所の空間学』 環境・景観・建築 古今書院 2008年 第1版
宇杉和夫編著 『まち路地再生のデザイン』 路地に学ぶ生活空間の再生術 彰国社 2010年 第2版
宇杉和夫著 『日本住宅の空間学』 〈ウラとオモテ〉〈ウチとオモテ〉のスペースオロジー 理工図書 1997年 第2版
宇杉和夫著 『見沼たんぼの景観学』 龍のいる原風景の保全・再生 古今書院 2004年 第1版
宇杉和夫著 『日本の空間認識と景観構成』 ランドスケープとスペースオロジー 古今書院 2003年 第1版
『「20世紀の風景:近代建築の風景」と「風景の建築」―風景の認識学と風景の計画学に向けて―』宇杉著〈『歴史と建築の間』古今書院所収〉、日本建築学会編『事例で読む現代集合住宅のデザイン』彰国社、『風土と建築』宮川英二、も参考書とします。
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成績評価の方法 及び基準 |
レポート評価(レポートA・レポートBを活用してレポートCを作成する) レポートA「環境・場所・空間とコミュニティ・住宅」:計画言語・空間概念の抽出・表記・分析・批評等が必要 レポートB「コミュニティデザインとコミュニティアーキテクト」東日本復興の批評:既存の方法と自己の提案 レポートC「コミュニティと地域文脈デザイン:地域再生と住宅」 |
質問への対応 | 基本的に授業の中で質疑と回答をします。 |
研究室又は 連絡先 |
授業で説明します。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
新しい時代の空間デザイン・地域デザイン・住宅地デザインをヨーロッパの動向(EU等)、アジアの動向から深く考える。 自己の地域デザインの方法を構築していくには、先ず自己の原風景・空間体験と現在の環境について省察する。 |