2015年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 環境工学Ⅰ | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 橋本 修 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 金曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C52N C53M |
クラス | 1組 、 2組 |
概要
学修到達目標 | 建築近傍を対象として室内外の空間構成に係る自然現象を物理的な現象として把握し、客観的に説明できる知識を習得する。同時に、五感を通した生理的・心理的応答を踏まえた性能評価による環境の総合的な評価法、また環境負荷の低減と省エネルギーに貢献するための建築的制御法について基礎知識を得ることを学習目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は講義を中心として進める。指定した教科書の他に資料を配布して解説を行い、適時レポートの作成または講義テーマに関連した演習問題によって理解度の確認を行う。 |
履修条件 | 必修 |
授業計画
第1回 | 学習目標と授業の進め方:授業のねらい、履修内容の紹介、建築における環境工学の位置付け。 |
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第2回 | 建築と自然環境:外界気候の特徴、気候・風土と建築様式(日本と欧米)を学ぶ。外界気候(気候と気象)/クリモグラフ/暖房度日・冷房度日・建築気候図 |
第3回 | 湿度と湿り空気線図:湿り空気線図を用いて加熱、冷却、加湿、除湿、混合等、空気の様態変化を理解する。重量絶対湿度/相対湿度/比容積/エンタルピー/露点温度 |
第4回 | 温熱感覚の指標と快適環境:温熱の6要素を理解する。快適な環境とは/人体の熱収支と基礎代謝量・着衣の熱抵抗/グローブ温度/周壁の平均輻射温度/有効温度/新有効温度/PMV/PPD |
第5回 | 空気の汚染と必要換気量:大気汚染の実態と室内空気の汚染を理解し、室内許容濃度から必要換気量の算定が出来るようにする。空気質と人体影響/環境基準・許容値/必要換気量・換気回数 |
第6回 | 自然換気(1):流れの基本公式を理解し、圧力差・実効面積と流量の関係を学ぶ。ベルヌーイの定理/圧力と圧力差/圧力差と流量/流量係数と実効面積/開口の結合(直列・並列) |
第7回 | 自然換気(2):風と室内外の温度差による建物外壁の圧力差分布を知り、窓開口位置による換気の効率を学ぶ。建物の形態と配置による風圧係数/中性帯と浮力/単室2開口の換気量の計算 |
第8回 | 空気環境に関する演習及びその解説 |
第9回 | 定常伝熱(1):定常状態における建築材料の熱的特性を理解し、伝導熱量の算出及び熱抵抗と温度分布の関係を知る。伝熱の3過程(伝導・対流・輻射)/定常伝熱とオームの法則/熱伝導率と密度他 |
第10回 | 定常伝熱(2):流体・固体間の熱伝達を理解し、熱流の向きによる伝熱効率の違い、中空層の熱的特性を理解する。輻射・対流と熱伝達(率)/中空層の熱的特性/貫流熱量の算出 |
第11回 | 定常伝熱(3):建物の配置と壁面の受ける日射量から外壁用修正気温を算出し、建物の保温計画を考察する。壁面の受ける直達日射量/相当外気温度(SAT)/総合熱貫流率(KS)と熱損失係数(Q) |
第12回 | 湿気と結露(1):表面結露の防止と壁体断面設計、部屋・収納部の配置計画。材料の吸湿機構/含湿率/透湿抵抗/壁体表面温度と表面結露/防止の為の所要熱貫流抵抗/室内上下温度分布/熱橋 |
第13回 | 湿気と結露(2):内部結露の判定と防止対策を学び、内側断熱・外側断熱の熱的・建築的得失、保温計画の総合的理解をする。透湿率・透湿抵抗/内部結露の判定と防止/断熱処理と防湿層の役割 |
第14回 | 保温計画、環境負荷の低減と省エネルギーのための建築的制御法についてのまとめ。 |
第15回 | 空気環境および熱環境に関する総合演習及びその解説 |
その他
教科書 |
田中俊六、武田 仁、足立哲夫、土屋喬雄 『最新建築環境工学』 井上書院 2014年 第4版
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参考書 |
田中俊六ほか 『建築環境工学 演習編』 井上書院
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成績評価の方法 及び基準 |
14回目までの講義時間内に実施する演習・レポート等の評価を全体の30%とし、15回目に行う総合演習による評価を全体の70%とする。 |
質問への対応 | 講義後に教室で、またはオフィスアワーに研究室で受ける |
研究室又は 連絡先 |
研究室 駿河台校舎 橋本:578-B |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 12:15 ~ 13:15
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学生への メッセージ |
講義内容の理解を深めるために環境工学演習Ⅰを同時に履修することが望ましい。 |