材料化学 (D15C)

学修到達目標	建設工学にとって必要不可欠な材料である「セメント・コンクリート」に関する講義である．「セメント・コンクリート」という材料を「化学」の観点からじっくりと見てみましょう．さらに，近年は様々な廃棄物や副産物がコンクリート用混和材として利用されるだけでなく，セメント原料およびセメント製造用の燃料として使われている．そのため，セメント産業を「環境科学」の側面から学ぶことも目的とする．
授業形態及び授業方法	講義を中心とした授業形態である．化学系の科目なので基礎化学を履修していることが望ましいが，化学が不得意な学生にも理解できるように基礎的な事項から解説していく．
履修条件	履修条件:選択科目この科目は「環境ライフサブメジャ－・コ－ス設置科目」である．

第1回	セメントとは何か？１．セメントの歴史を知る．
第2回	２．セメントを定義し，様々な観点から分類する．
第3回	３．気硬性セメントの種類と性質
第4回	４．水硬性セメントの種類と性質
第5回	５．ポルトランドセメント（PC) （１）PCの製造方法（原料工程・焼成工程・仕上げ工程）
第6回	（２）PCクリンカー化合物の水和反応と材料物性
第7回	（３）PCの種類と用途
第8回	６．特殊セメント（１）アルミナセメント（２）超速硬セメント　など
第9回	７．コンクリート用混和材料（１）混和剤と混和材の違いと定義（２）混和剤の種類と用途
第10回	（３）混和材としての高炉スラグ，フライアシュなどの材料特性
第11回	（４）混合セメントの種類と特性
第12回	８．コンクリート用骨材（１）骨材の種類と分類
第13回	（２）アルカリ骨材反応のペシマム条件及びその防止法
第14回	９．コンクリートの耐久性（１）塩害と電気化学的脱塩法
第15回	（２）中性化および硫酸塩劣化

教科書	講義で説明する．必要に応じてプリントを配布する．
参考書	建築材料の教科書は，参考書として有効である．
成績評価の方法及び基準	定期試験により評価する．
質問への対応	講義終了後およびオフィスアワーで対応する．
研究室又は連絡先	船橋校舎8号館822室　 E-mail: sango@chem.ge.cst.nihon-u.ac.jp メールでの成績に関する問合せは不可
オフィスアワー	月曜船橋 12:10 ～ 13:20
学生へのメッセージ	「良いもの」を作るには材料の本質を知る必要があります．そして，材料の本質を知るには，化学の知識が必要になります．化学を知るエンジニアは，これを知らない人よりも良いものをつくることができます．

2015年 理工学部 シラバス - 海洋建築工学科