海洋流体力学Ⅰ (D31D)

学修到達目標	海洋建築物をデザインするために必要な水理学の基礎と流体力学への導入部分を理解し，海水の流れや波を取り扱うための基本事項を習得する。
授業形態及び授業方法	導入科目として扱うため，可能な限り丁寧な解説を試みる。板書とスライドを併用しながら，視覚的な現象の理解を促す。
履修条件	数学と物理の基本的ないくつかの事項が要求される。

第1回	講義全体の解説ならびに海洋建築における流体力学の必要性の解説
第2回	基本事項：　　　　（1）流体の性質（力学，密度，比重，粘性，表面張力）
第3回	（2）流体静力学（圧力，壁面への荷重）
第4回	（3）流体静力学（浮体式構造物の静力学）
第5回	（4）相似則
第6回	（5）静力学の実際（実際の諸問題を理解しながら）
第7回	完全流体の力学：　 (1) 基礎方程式と基礎原理
第8回	（2）オイラーの連続方程式と運動方程式
第9回	（3）完全流体の理解と渦，循環
第10回	（4）ベルヌーイの定理
第11回	（5）ベルヌーイの定理の応用
第12回	（6）流関数と速度ポテンシャル
第13回	（7）複素関数で表される基本的な流れ　　　　　　　　　　　　　平行な流れ、　直角な壁面での流れ、湧きだし吸い込み
第14回	（8）円柱に働く力
第15回	（9）速度ポテンシャルによる海洋波の表現

教科書	金原粲『流体力学　ーシンプルにすれば流れがわかる－』実教出版 2009年第初版海洋流体力学Iの教科書は後期の海洋流体力学IIにおいても教科書指定される。また，本テキストは将来にわたり使用できるレベルの名著であり，「水」にかかわる全ての業務の参考図書となりうる。
参考書	宮井善弘，木田輝彦，仲谷仁志『水力学』森北出版 2009年第1版
成績評価の方法及び基準	期末試験（80％）　課題提出（20％）
質問への対応	講義中でも、研究室でも常時受け付けます。
研究室又は連絡先	増田・居駒・惠藤研究室　13号館4階　１３４２室 ikoma.tomoki@nihon-u.ac.jp
オフィスアワー	火曜船橋 16:40 ～ 17:30 1342室にて対応
学生へのメッセージ	数学や物理が苦手でも興味を持てるよう努めます。結果，それらの苦手意識を克服できるでしょう。海洋で構造物を設計するため，陸上の風の中で建築物を設計するため，構造物設備で流体を扱う（配管など）ための全ての基礎事項となります。

2015年 理工学部 シラバス - 海洋建築工学科