2015年 理工学部 シラバス - まちづくり工学科
設置情報
科目名 | 建築学概論 | ||
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設置学科 | まちづくり工学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 八藤後・横内 他 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E55A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築に関する基礎知識の統合的な理解を目標とする。建築の歴史を総括し現代建築の位置づ けを示し、現代建築を数例挙げて、初学者に理解が可能なように平易に、意匠設計・準拠法規・空間設計・素材選定・構造設計・施工プロセスを解説する。 本科目は,まちづくり工学科の学習・教育到達目標A~IのうちD「専門応用学力」の達成に主力的に関与する重要な科目です。また、G「デザイン・総合力」、H「歴史・文化・環境を活かす実践能力」の達成に補足的に関与する科目である。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式を中心として、授業を行う。内容は必要に応じてプリントを配布して解説、および 具体事例を写真や図によって提示する。 |
履修条件 | とくにない。 |
授業計画
第1回 | まちづくりにおける建築 「建築」は人間生活を維持、向上する社会的基盤として存在した。そこにある思想や技術を、さまざまな地域、年代においてつくられた建築を通して考察する。(担当:八藤後 猛) |
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第2回 | 機能と建築 豊かな人間生活の実現に必要な建築がもつ機能とはなにかを具体的に探求し、それらを再構築していくことが「建築」である。このような視点から、人間環境としての建築のあり方を探求する。(担当:八藤後 猛) |
第3回 | 社会と建築1 社会制度の変革、少子高齢化、核家族化、共働き世帯の増加、男女共同参画といった社会の変化は、人間生活に大きな変化をもたらした。建築はそうした変化にどのように対応したのか。(担当:八藤後 猛) |
第4回 | 社会と建築2 1960年代北欧で始まったノーマライゼーション思想は、「バリアフリー」ということばを生み出した。その実現のために建築はどのような対応をしたか、そして残されている課題はなにか。(担当:八藤後 猛) |
第5回 | 風土と建築 建築はどこでも同じ考え方で進めるものではない。日本のなかでも積雪の多い地域、台風がいつも通過する地域など気候、地形などで住まい方も異なる。風土による建築の相違を考える。(担当:横内憲久) |
第6回 | 環境(エコ)と建築 建築を巡る環境のひとつに省エネルギーやエネルギーマネジメントの分野がある。緑系の環境とともに新たな分野であるエコロジカルな建築について学ぶ。(担当:横内憲久) |
第7回 | 建築と法令 建物の建設は、経済性と法制度によって大きく左右される。ここでは、とくに建築の基幹的法制度である建築基準法の成り立ちや仕組み、関連法制などを学ぶ。(担当:横内憲久) |
第8回 | 建築のデザイン 建築は、同じ機能を有するものであっても、そのデザインによっては、まちにとって、人びとにとってまったく異なる存在となる。建築のデザインの重要性を学ぶ。(担当:川島和彦) |
第9回 | 建築と都市計画 建築が集まると都市になる。人間社会にもそれぞれにルールがあるように、都市の中で建築をつくるときには一定のルールが必要となる。都市計画法など、建築と都市計画の関係を学ぶ。(担当:川島和彦) |
第10回 | 建築と環境計画 建築を考えるうえでは、その建築をつかう人にとって望ましい内部の環境があり、また都市において望ましい環境を考える必要がある。建築内部の環境の分野と都市環境の分野を学ぶ。(担当:川島和彦) |
第11回 | 建築の景観 建築物が集合するその姿は、まちの中で「景観」として現出し、そのまちの空間の良し悪しに大きく影響する。そこで本講義では、建築物による望ましい景観形成について学ぶ。(担当:岡田智秀) |
第12回 | 建築と交通 「駅舎」や「インターチェンジ」「立体駐車場」など、まちの交通機能を支える建築空間は、まちの利便性・快適性といった観点で重要である。まちづくりに寄与するその事例と留意点を学ぶ。(担当:岡田智秀) |
第13回 | 建築とコミュニティ そのまちに暮らす人々のコミュニティに寄与する建築という観点から、コーポラティブハウスやマンションコミュニティ、公共建築によるコミュニティ(市庁舎、図書館、学校)を学ぶ。(担当:岡田智秀) |
第14回 | 建築と地盤・構造 建築物は地盤上に建設され、人々は構造物の中で過ごす。建築物を支える地盤の特徴と様々な構造物を例示し、建築物の特徴について学ぶ。(担当:仲村成貴) |
第15回 | まとめ 「建築計画」「建築環境・設備」「建築法規」「建築構造」「建築材料・施工」について、それぞれの分野のまとめを行い、建築士試験の概要もあわせて説明する。(担当:川島和彦) |
その他
教科書 |
とくに定めるものはない。講義において適宜参考資料等が配布される。
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参考書 |
講義において、適宜紹介される。
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成績評価の方法 及び基準 |
毎回の授業時のレポート(50%)+最終レポート(50%)による評価 なお、70%以上の出席が必要 |
質問への対応 | 講義後、各教室でそれぞれの教員が対応する。 事務的なことについては、下記にて八藤後が対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
講義中に指示する。 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 15:00 ~ 16:30
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学生への メッセージ |
建築物は、まちを形づくる重要な構成要素である。したがって、それら一つひとつが単独で 存在することはない。あくまでも社会という舞台の上でまちの環境を構成するかたち(役者)としてその役割をもち、存在している。そうした社会や環境に影響を及ぼす建築物が、単体ではどのような性能や役割をもって設計されているのかを概説する。 |