2015年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 自動車運動力学 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 堀内 伸一郎 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F41N |
クラス |
概要
学修到達目標 | (1)自動車の横・方向の運動を剛体の平面運動として理解すること (2)ダイナミックシステムの一例として,自動車の運動特性を理解すること (3)自動車を通じて人間-機械系の考え方を理解すること |
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授業形態及び 授業方法 |
web上に掲載した講義プリントに基づき,板書を中心とした講義形式の授業を行う. |
履修条件 | 次の条件を満足していることが望ましい. (1)工業力学IIを受講し,剛体の平面運動を理解していること (2)ダイナミックシステム,振動工学IIの受講経験があること |
授業計画
第1回 | 授業の概要説明 講義のねらい,学習目標,受講上の注意,受講のための予備知識,授業の概要について説明する. |
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第2回 | 自動車の運動方程式(1) ニュートンの運動法則にもとづき,平面運動をする剛体と見なした自動車の運動方程式を導く. |
第3回 | 自動車の運動方程式(2) 自動車にはたらく外力としてタイヤ力を考え,タイヤ力発生メカニズムを理解する.タイヤの横力特性とそのモデルについて学ぶ. |
第4回 | 自動車の運動方程式(3) タイヤ横すべり角を求め,タイヤ横力を外力とみなし,自動車の運動方程式を完成させる. |
第5回 | 定常円旋回(1) 自動車の定常円旋回の定義を理解し,運動方程式から定常円旋回状態を求める.極低速旋回の幾何学的関係を理解する. |
第6回 | 定常円旋回(2) 速度の変化に対する定常円旋回特性を調べ,アンダーステア・オーバステアなどのステア特性とスタビリティファクタについて理解する. |
第7回 | 定常円旋回(3) 実際の定常円旋回特性に影響を及ぼすが,線形運動方程式では考慮されていない種々の要因について考える. |
第8回 | 加減速時の運動 加速・減速が円旋回運動に与える影響について考え,制動時の不安定化現象について理解する. |
第9回 | 自動車の動的運動特性(1) 車両の運動方程式から固有振動数と減衰比を求め,速度の変化に対する安定性を考える. |
第10回 | 自動車の動的運動特性(2) 舵角入力に対するヨーレイト,横すべり角の伝達関数を求め,動的な応答特性について理解する. |
第11回 | 外乱に対する自動車の応答 横力外乱に対する車両の動的な応答特性について考え,横力応答とステア特性の関係について理解する. |
第12回 | ステア特性の計測方法 実車実験からステア特性を計測する方法,周波数応答特性を求める方法について学ぶ. |
第13回 | 人間-自動車系の特性 ドライバの操舵特性を含めた車両の運動について考え,簡単なドライバモデルとその使い方について学ぶ. |
第14回 | 操縦性の評価 操縦性とは何かを考え,操縦しやすい車両特性と操縦性の評価について考える. |
第15回 | 平常試験とその解説 |
その他
教科書 |
自動車技術会教育図書編集委員会 『自動車工学 ー基礎ー』 自動車技術会 2002年 第1版
この講義に関する内容だけではなく,自動車工学一般に関する理解が得られる入門書です.
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参考書 |
安部正人 『自動車の運動と制御』 東京電機大学出版局 2008年 第1版
自動車の運動力学を基礎から学ぶためには必読文献です.
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験で達成度を評価し,60点以上を合格とします. |
質問への対応 | 随時研究室で受け付けます.メールによる質問も受け付けます. |
研究室又は 連絡先 |
研究室:駿河台校舎3号館4階 346A室 メールアドレス:horiuchi@mech.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:10 ~ 13:20
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学生への メッセージ |
自動車の運動を力学的に理解することを目的にしていますので,特に自動車に関する知識がなくても受講できます, |