2015年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 工業数学入門 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 松本 彰 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 木曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F42N F43M |
クラス | A 、 B |
概要
学修到達目標 | 機械工学科で重要な科目である4力学で扱う現象を理解するための『道具』を身につけることが目標である.具体的到達目標は ①微分の計算ができ,簡単な応用問題(初等関数の微分,ベクトルの微分など)に適用できること,積分の計算ができ,簡単な応用問題(面積,体積,力学的仕事など)に適用できること, ②偏微分と重積分の計算ができ,簡単な応用(テイラー級数展開)ができること, ③線形常微分方程式の簡単な応用(機械振動など)ができること. の3項目である. |
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授業形態及び 授業方法 |
事前にポータルサイトに掲示するプリントに沿った板書を中心とした講義である.理解を深めるために数回の『演習とその解説』の時間を設けてある. |
履修条件 | 微分積分学Ⅰ,Ⅱおよび線形代数Ⅰ,Ⅱを修得していること.また,メカニクス基礎を受講していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 1.導入 初等関数(三角関数,指数関数など)の復習 |
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第2回 | 2.初等関数の微分と工学への応用 初等関数の微分係数,1変数関数のテイラー級数展開,微分 |
第3回 | 3.初等関数の積分と工学への応用 初等関数の不定積分と定積分,広義積分 |
第4回 | 第1回から第3回の授業に関する演習と解説 |
第5回 | 4.偏微分係数の計算とその応用 全微分,合成関数の微分係数,多変数関数のテイラー級数展開 |
第6回 | 5.多重積分の計算とその応用 多重積分の計算法,力学への応用(剛体の質量,重心,慣性モーメントの計算),積分変数の変換 |
第7回 | 6.ベクトルの工学への応用 スカラー積(内積),ベクトル積(外積),方向微分係数,線積分 |
第8回 | 第5回から第7回の授業に関する演習と解説 |
第9回 | 中間試験 ただし,再履修生は課題レポート |
第10回 | 7.常微分方程式 変数分離法および完全微分方程式 |
第11回 | 8.1階線形微分方程式 積分因数法による解法,定数変化法による非同次方程式の解法 |
第12回 | 第10回と第11回の授業に関する演習と解説 |
第13回 | 9.2階線形微分方程式 重ね合わせの定理,定数変化法による非同次方程式の解法 |
第14回 | 10.定係数2階線形同次微分方程式 特性方程式による解法,機械振動への応用 |
第15回 | 第13回と第14回の授業に関する演習と解説 |
その他
教科書 |
教科書は使用しない.事前にCSTポータルサイトに講義プリントを掲示する.
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参考書 |
(1)今井功監訳 『力学 (<復刻版>バークレー物理学コース)』 丸善 2011年
(2)S.ラング著,松坂和夫,片山孝次(訳) 『解析入門』 岩波書店 1978年 第3版
(3)S.ラング著,松坂和夫,片山孝次(訳) 『続解析入門』 岩波書店 1981年 第2版
(4)E.クライツィグ著,近藤次郎,北原和夫,堀素夫(訳) 『常微分方程式 (技術者のための高等数学)』 培風館 2006年
参考書の内容については第1週目に簡単に紹介します.
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成績評価の方法 及び基準 |
毎回の宿題と中間試験(または課題レポート)(40%)および定期試験(60%)で達成目標を評価します.100点満点に換算して60点以上を目標が達成されたものとして合格とします.中間試験を受験しないものあるいは課題を提出しないもの(再履修生)は受講放棄とみなします.なお,宿題および課題はCSTポータルサイトに掲示します. |
質問への対応 | 授業終了後およびEメールにおいて対応します. |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:matumoto@mech.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
数学は我々機械屋にとっては単なる”道具” です.あまり厳密さに囚われることなく大胆に使いましょう.そうすれば,機械屋としての”勘”も養われます.また,「宿題」や「課題(再履 修生)」は必ず自力で解いてみてください.他人のコピーは採点の対象外とします. |