2015年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | フィードバック制御の基礎 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 渡辺 亨 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F53S |
クラス |
概要
学修到達目標 | 古典制御理論による制御系設計法の基礎知識を理解する。伝達関数と安定 判別,周波数応答や時間応答と根軌跡法の関係の知識を身に付け,制御系 設計の基礎を理解する。併せて,技術者倫理や社会的,経済的課題に関わ る制御工学の役割についても考察しその意味を理解する. |
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授業形態及び 授業方法 |
演習問題を中心にした宿題を適宜出して,目標の達成度を調査する.講 義は板書によるが、学部計算機室に制御系設計支援ソフトMATLABが導入さ れたので、これを利用しての講義または演習も企図している。また,必要 に応じてプリントなどの形で演習問題を与える. |
履修条件 | (1)ダイナミックシステムを受講しておくことが望ましい。 (2)学部計算機室の利用登録を済ませておくことが望ましい。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス ・制御工学とは ・制御工学の歴史 ・フィードバックとは |
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第2回 | ラプラス変換と伝達関数モデル(その1) ・線形時不変微分方程式モデル |
第3回 | ラプラス変換と伝達関数モデル(その2) ・ラプラス変換 ・伝達関数 |
第4回 | ラプラス変換と伝達関数モデル(その3) ・ブロック線図 |
第5回 | ラプラス変換と伝達関数モデル(その4) ・伝達関数と周波数応答 ・ベクトル線図 |
第6回 | ラプラス変換と伝達関数モデル(その5) ・ボード線図 |
第7回 | 安定判別(その1) ・フィードバック系の安定性 ・フルヴィッツの安定判別法 ・ラウスの安定判別法 |
第8回 | 安定判別(その2) ・ナイキストの(簡易)安定判別法 ・ボード線図を用いた安定判別法 |
第9回 | 根軌跡法(その1) ・根軌跡法の概要 ・根軌跡の描き方 |
第10回 | 根軌跡法(その2) ・根軌跡の描き方(続) |
第11回 | 制御系設計(その1) ・制御器の配置と構成 ・PID制御器を用いた制御器設計 |
第12回 | 制御系設計(その2) ・ニコルス線図を用いた制御器設計 |
第13回 | 問題演習 |
第14回 | 平常試験 |
第15回 | 平常試験の解説/技術者倫理や社会的・経済的課題に関わる制御工学の役割 |
その他
教科書 |
背戸一登・渡辺亨 『フィードバック制御の基礎と応用』 コロナ社 2013年 第1版
背戸一登元教授と共同で執筆したものです.本体価格2500円ですが,
40年以上に及ぶ背戸先生のご経験に基づく豊富な実例と分りやすい
解説で自信を持ってお薦めします.1回目か2回目の講義にあわせて
教科書販売を行います.
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参考書 |
背戸一登他 『サーボ設計論』 機械工学大系46 コロナ社 1979年 第4版
本参考は制御工学の基礎から応用まで豊富な例題をまじえて書かれた良
書。制御工学のテキストは本参考書が底本になっている。
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成績評価の方法 及び基準 |
原則的に平常試験の結果のみにより評価する。ただし、年度毎の難易度 のばらつきを考慮し、必要に応じて単調増加関数による得点補正を行う。 |
質問への対応 | 常時受付。授業中、不明な点があれば積極的な質問を歓迎します。授業 終了後での質問に研究室に来ることを歓迎します。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎3号館4階345室、内線741、E-mail:toruw@mech.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 10:40 ~ 12:10 3号館4階345室
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学生への メッセージ |
(1)制御工学は機械技術者にとって必修の知識になりつつあります。是非 習得されることを勧めます。 (2)線形システム制御・ロボット工学の受講には本科目の履修が望ましい。 |