2015年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 流体力学Ⅱ | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 石川・阿部 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H53D |
クラス |
概要
学修到達目標 | この授業は,流体力学Iで学んだ流体力学の概要を基礎として流体力学の根本とも言える完全流体(粘性のない流体)の力学の基礎について学ぶことを目的とする。流体力学Iでは主として流体の性質と1次元的な流れを取り扱ったが,流体力学IIでは圧縮性のない完全流体の流れを2次元的,3次元的に取り扱う。このためベクトル解析,偏微分方程式,複素関数論などの数学的基礎知識が必要となる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
黒板を使用しての授業 |
履修条件 | 流体力学Iを履修していることが望ましい |
授業計画
第1回 | 授業科目概要の説明(この授業で学ぶ内容の説明と授業の進め方)および序論(流れの数学的表し方: Lagrangeの方法とEulerの方法,流れの加速度など) |
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第2回 | 流れの加速度 流れをEulerの方法で表したときの加速度はLagrange微分で表される。 |
第3回 | 流体の変形と回転 流体は流れるに従って一般に変形と回転をともなう。この二つの数学的表示を学ぶ。 |
第4回 | 渦と循環 流体力学における渦は普通一般にいう渦の概念と必ずしも同じではない。また,渦の存在に関連して循環というものが数学的に定義される。 |
第5回 | 基礎方程式 連続方程式(質量保存を表す),運動方程式(運動に関するNewtonの第二法則),状態方程式(熱力学的状態量の間の関係を表す)などを導く。 |
第6回 | 流れの境界条件 物体のまわりを流れる流体は物体の表面に沿って流れることを数式で表す。 |
第7回 | Bernoulliの定理 定常流において一本の流線に沿って成り立つエネルギーの保存を表す。 |
第8回 | 速度ポテンシャル 渦なしの流れにおいて存在し,座標で微分するとその座標方向の速度が得られる。 |
第9回 | 流れ関数 2次元の流れにおいて存在し,座標で微分するとその座標方向に垂直な速度が得られる。 |
第10回 | 複素速度ポテンシャル 実部を速度ポテンシャル,虚部を流れ関数とする複素数を導入すると便利である。 |
第11回 | 基本的な流れ 平行流,わき出し,渦などは合成すると複雑な流れが得られるので重要である。 |
第12回 | 写像と写像関数 複素関数と等角写像の理論は2次元物体周りの流れの解析に有用である。 |
第13回 | 等角写像と翼型 等角写像を用いると円を翼型に写像することができて便利である。 |
第14回 | ジュウコフスキー翼 等角写像によって得られる翼型のうち最も簡単な翼型である。 |
第15回 | 平常試験および解説 |
その他
教科書 |
基礎流体力学編集委員会 『基礎流体力学』 産業図書株式会社 1989年 第2版
流体力学Ⅰで使用したものと同じ。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
平常試験結果(80%)と課題提出(20%)を勘案する。 |
質問への対応 | 授業中の質問を歓迎する. オフィスアワー:水曜日・16:40~18:10・船橋校舎3号館322室 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎3号館2階322研究室(石川研) |
オフィスアワー |
水曜 船橋 16:40 ~ 18:10
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学生への メッセージ |