2015年 理工学部 シラバス - 電子工学科
設置情報
科目名 | 量子物性工学 | ||
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設置学科 | 電子工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 塚本 新 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J51K |
クラス |
概要
学修到達目標 | 先端電子工学の多くが量子力学的物性の理解に基づき築かれている。量子力学により初めて理解が可能となる代表的物性に焦点を合わせ、量子力学の理解を深めつつ、その基本的な考え方、扱い方を、最近の話題も含めながら紹介する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書とともに、適時コンピュータを用いた解説や動画等も準備し講義を行う。 身の回りの現象や最先端研究での事例も紹介し量子力学の理解を深める。 |
履修条件 | 1年生科目に設置されている数学、物理。 量子力学の基礎知識(2年生設置科目「量子力学基礎」の内容程度を前提とするので、履修済みである事が望ましい) |
授業計画
第1回 | 量子論的現象:原子スペクトル、プランクの量子仮説、光量子仮説、ド・ブロイ波 |
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第2回 | 量子力学の骨組み:シュレーディンガーの波動方程式と量子力学の要請 |
第3回 | 多粒子系:多粒子系の波動方程式と波動関数 |
第4回 | 量子統計:粒子の統計分布 |
第5回 | 自由電子論(1):金属の自由電子論 |
第6回 | 自由電子論(2):エネルギーバンド理論 |
第7回 | 自由電子論(3):固体内電子の挙動と電気的性質 |
第8回 | 自由電子論(4):固体の比熱、デバイモデル |
第9回 | マクロに見られる量子現象(1):電子と磁性 |
第10回 | マクロに見られる量子現象(2):超伝導と反磁性、超流動 |
第11回 | 光の量子力学(1):光量子、コヒーレントな光 |
第12回 | 光の量子力学(2):光と電子の相互作用、時間を含む摂動 |
第13回 | 光の量子力学(3):電気双極子遷移 |
第14回 | 光の量子力学(4):誘導遷移と自発遷移、レーザー |
第15回 | 量子論的性質の工学的応用:ナノデバイス、スピントロニクス、量子情報処理・通信 |
その他
教科書 |
『電子物性概論 量子論の基礎 (電子・情報工学講座)』 阿倍 正紀 培風館 1990年 第1版
講義中にも適宜紹介する。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
理解度確認のためのミニテスト(30%),および定期試験(70%)を総合して評価する。 |
質問への対応 | 原則として講義中に対応。研究室でも対応。 |
研究室又は 連絡先 |
塚本研究室 421号室 atsuka@ecs.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:30 ~ 13:10 4号館421室
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学生への メッセージ |
量子力学で扱う世界は日常とは大分異なる事が多く理解しがたい事もでてきます。でも実際に存在し、今日の電子工学の発展をもたらしたものです。頭を柔らかくし自然の仕組みを理解しましょう。 |