2015年 理工学部 シラバス - 電子工学科
設置情報
科目名 | ロボット工学 | ||
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設置学科 | 電子工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 入江 寿弘 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J52M |
クラス |
概要
学修到達目標 | 本講義では、ロボットに関する技術について極力広範囲に取り上げ、ロボットの意味、造り方、動かし方、応用面、将来像を述べ、ロボット(工学)全体像を理解する事を目的とする。ロボット(工学)の学習には実物に触れる事が重要で、受講生は各種展示場等での実物体験を必須とする。また演習室でシミュレーションプログラム等を用いて演習を行う。 |
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授業形態及び 授業方法 |
教科書とネットに公開された資料を利用し、個々の技術課題について学習する。ロボットの実物体験は各種の展示場での体験をレポートに纏め、CSTポータルで提出を行う。 |
履修条件 | 基礎数学(行列、微分方程式、ラプラス変換等)、物理学(運動方程式)、制御工学(サーボ制御)を事前に履修或いは勉強しておくことを推奨する。 |
授業計画
第1回 | 近年 ロボットを取り巻く環境が大きく変化している。これらの環境(ロボット事情)について、国内外の最新技術動向について触れる。ロボットの定義・歴史・市場等について概説する。最後に成績評価(レポートと試験等)について説明する。 |
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第2回 | ロボットとメカトロニクス:ロボットとメカトロニクスの関係について解説し、ロボットの定義、システム構成、適用分野、現状などについて概説する。 |
第3回 | ロボットの形とメカニズム:ロボットはどんな形をしていて、どの様な構造になっているか、関節の構成、動力伝達の方法、減速機の役割や性能、減速機を使わないロボットについて学習する。 |
第4回 | ロボットのセンサ:ロボットを動かすためにはロボットの関節の角度や位置、速度、力などを計測する必要が有る。また、ロボットが移動するにはその周辺の壁や家具、障害物などの情報が必要となる。 そのためのセンサ技術について学習する。 |
第5回 | ロボットのアクチュエータ:アクチュエータの種類、電磁力モータのモデル化、サーボモータの特徴、モータ駆動部の設計、モータの制御等について学ぶ |
第6回 | ロボット関節のフィードバック制御Ⅰ:関節のモデル化とダイナミックス、運動方程式のパラメータ同定、位置・速度制御系の設計、機械共振を考慮したモデル化と制御ゲイン |
第7回 | ロボット関節のフィードバック制御Ⅱ:目標軌道生成とフィードフォワードの効果、外乱オブザーバについて学ぶ |
第8回 | ロボットの運動学Ⅰ:位置と姿勢の表現方法、関節リンクパラメータ、ピューマ型ロボットの順運動学、逆運動学で先端位置から関節角を求める、ヤコビ行列等について学ぶ |
第9回 | ロボットの運動学Ⅱ:ピューマ型ロボットの順運動学、逆運動学で先端位置から関節角を求める、ヤコビ行列等について学ぶ |
第10回 | ロボットの運動制御Ⅰ:ロボットの位置制御、ヤコビ行列を用いた逆運動学の解法、 |
第11回 | ロボットの運動制御Ⅱ:ロボットの動的な位置制御、ロボットの力制御(インピーダンス制御・力制御・力センサを用いないスティフネス制御 |
第12回 | ロボットの知能化Ⅰ:自律制御ロボットとは、ロボット言語で知能化、遠隔操作マニピュレータ、 |
第13回 | ロボットの知能化Ⅱ:マスタスレーブマニピュレータの制御、バーチャルリアリティとテレロボティックス、遠隔制御と自律制御 |
第14回 | ロボットの課題と将来 |
第15回 | 最新のロボットニュースを取り上げ、将来像を検討する。本講義では理解度確認テストは実施しない。レポート提出を以って 習熟度テストに替える。全体的質疑応答の時間とする。 |
その他
教科書 |
松日楽信人、大明準治 『わかりやすいロボットシステム入門』 オーム社 2012年 第改訂2版
講師作成のテキスト「ロボット工学概論」使用。
テキスト配布」本学学内ネットワークに掲載。受講者はネットワークにアクセスの上、ダウンロード
し、授業に出席の事。適宜必要に応じ、プリントの配布も行う。
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参考書 |
「ロボット工学」(岩波講座 全7巻)岩波書店
日本ロボット学会「ロボット工学ハンドブック」コロナ社
Robert F. Stengel "Robotics and Intelligent Systems" MAE 345, Fall 2013
講義録(NetからDoun Load 可、Prinston Univ.公開講座)
http://www.princeton.edu/~stengel/MAE345Lectures.html
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成績評価の方法 及び基準 |
レポートと演習、試験の成績を総合的に評価する。 |
質問への対応 | 授業時間内に判らない事が有れば積極的に質問のこと。 その他 Mailでの質問も受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
E-mail: tirie@eme.cst.nihon-u.ac.jp 研究室 TEL:047-469-8792 |
オフィスアワー |
水曜 船橋 14:00 ~ 18:30
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学生への メッセージ |
各種メディア(雑誌、新聞、映画、テレビ等)でロボットに関する話題には事欠かない環境にあるので、 受講生が興味を持つものについて自分なりにその内容を咀嚼の上、問題点の整理を行い、 授業内容をより深めて頂ければ幸い。授業内容以外の質問もOKです。 |