2015年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 熱とエントロピーの物理学 | ||
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設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 伴 周一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3・4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | L13E L13F |
クラス | A 、 B |
概要
学修到達目標 | 我々が日常生活の中に存在する物質は多数の原子・分子で構成され個々は複雑な運動をしている。しかし統計的観点からみると、非常にシンプルな巨視的(マクロ)法則が存在する。このようなマクロな現象とミクロの世界を結びつけるのが熱力学であり統計力学である。本講座では、この理工系物理学の基礎のひとつである、熱力学の習得を目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
高校で物理を履修しなかった学生にも配慮し、いきなり一般論を展開することは避け、なるべく簡単な例から出発し、徐々に一般的な場合に進む方法で講義を行う。また具体的熱現象と対比しながら、適宜演習を行い、深い理解に到達できるようにする。毎回,課題・レポート・小テスト・宿題等のいずれかを実施し学力向上を図る。 |
履修条件 | 基礎教育科目・選択 |
授業計画
第1回 | (1-1) 熱力学の基礎のきそ(1) 熱力学の目的と役割・平衡状態と定常状態・系と周囲 熱平衡・熱伝導率・断熱の考え方について |
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第2回 | (1-2) 熱力学の基礎のきそ(2) 物質とエネルギー・不可逆と可逆 |
第3回 | (2-1)気体を知る(1) 集合体の状態(ボイルシャルルの法則、理想気体、実在気体、全圧、分圧) |
第4回 | (2-2)気体を知る(2) 分子の状態(分子の運動と圧力、絶対温度、平均自由行路) |
第5回 | (3-1)内部エネルギーを知る(1) 熱力学第一法則・熱容量(分子運動の自由度と運動エネルギー、気体のモル熱容量) |
第6回 | (3-2)内部エネルギーを知る(2) 熱容量(固体のモル熱容量)・潜熱(分子間相互作用エネルギー・分子間力と蒸発熱) |
第7回 | (4-1)熱機関を知る(1) 準静的過程・等温変化と断熱変化・循環過程(循環過程の熱と仕事) |
第8回 | (4-2)熱機関を知る(2) 循環過程(カルノ-サイクル、逆カルノ-サイクル、オットーサイクル) |
第9回 | (5-1)エンタルピーを知る(1) エンタルピーの定義・物理過程のエンタルピー変化(流れ系・非流れ系) |
第10回 | (5-2)エンタルピーを知る(2) 反応過程のエンタルピー変化(ヘスの法則、標準生成エンタルピー、反応熱の温度変化) |
第11回 | (6-1)エントロピーを知る(1) 熱力学第二法則・エントロピーの定義 |
第12回 | (6-2)エントロピーを知る(2) 不可逆過程と可逆変化1(クラウジウスの不等式、エントロピー増大の法則) |
第13回 | (7-1)エントロピーを知る(3) 不可逆過程と可逆変化2(可逆・不可逆の判定と平衡条件) |
第14回 | (7-2)自由エネルギーを知る 自由エネルギーの定義・ギッブスの自由エネルギー・熱力学の基本関係式 |
第15回 | 平常試験とその解説 |
その他
教科書 |
相良紘 『はじめて学ぶ化学工学のための熱力学』 日刊工業新聞社 2012年
あくまで熱力学の教科書ではあるが、物質応用化学科の学生向けで将来利用しやすい書籍である。
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参考書 |
馬場敬之・高杉豊 『熱力学』 キャンパス・ゼミ マセマ 2008年 第1版
木暮陽三 『なっとくする演習・熱力学』 なっとくシリーズ 講談社 1997年 第1版
菊川芳夫 『熱力学』 講談社基礎物理学シリーズ 講談社 2010年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
課題・レポート・小テスト・宿題(毎回何らかを実施)等をあわせて約50%,平常試験約50%。通常の授業内での取り組み方や課題の取り組み方を重視する。 |
質問への対応 | 授業中・授業後随時 オフィスアワー:月曜日16:45-17:50船橋キャンパス1号館111B室または授業教室 mailで連絡してください。 |
研究室又は 連絡先 |
〒274-8501千葉県船橋市習志野台7-24-1日本大学理工学部一般物理1号館 ban.shuichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 16:45 ~ 17:50 1号館1階111B室(伴)
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学生への メッセージ |
教科書・関数電卓を必ずもってくること。 可能な限りパワーアップセンター基礎講座物理と個別指導を積極的に活用して授業に備える。隔週・2時限連続(3,4限)で実施(基礎物理学実験と交互に実施)する科目である。 |