2015年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 有機合成化学 | ||
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設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 滝戸 俊夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L23O L33O |
クラス | A 、 B |
概要
学修到達目標 | 我々の生活を支える物質には、有機高分子化合物を含め有機化合物が非常に多い。これらの化合物はそのほとんどが人工的に合成された物質で、選択的かつ高収率で得られるように計画的に合成方法が組まれている。本講義では有機化合物の基本構造である炭素—炭素骨格形成 反応、および炭素—ヘテロ元素骨格形成反応を目的物の構造や性質に注目しながら合理的 に合成する方法について学ぶことをテーマとしている。 |
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授業形態及び 授業方法 |
教科書を用いた講義形式による。毎回レポートの作成および数回の宿題提出がある。 |
履修条件 | 授業には有機化学全般の知識が必要となるため基礎有機化学から有機化学Ⅲまでを履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 有機合成化学を学ぶモチベーションを向上するため、省資源、省エネルギー、安全性、環境調和性など、有機合成反応の社会における位置づけに関して講義する。 |
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第2回 | 合成反応を学ぶために必要な基本的な化学知識について解説する。 化学結合(炭素‐炭素結合・炭素‐ヘテロ原子結合)、結合の分極、有機化学反応、反応中間体など |
第3回 | カルボアニオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 カルボアニオンを解説し、カルボアニオンを経由するアルデヒドとケトンのアルドール縮合、交差アルドール縮合について講義する |
第4回 | カルボアニオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 アルドール縮合の関連反応として、Claisen-Schmidt反応、Knoevenagel反応、Parkin反応などを解説する |
第5回 | カルボアニオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 クライゼン縮合(カルボン酸エステルの自己縮合)と関連反応について解説する |
第6回 | カルボアニオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 活性メチレン化合物のアルキル化反応(マロン酸エステル合成、アセト酢酸エステル合成など)を解説する |
第7回 | カルボアニオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 活性メチレン化合物のアルキル化反応(ケトン、エステル、ニトリルのエステル化)、Michael反応を解説する |
第8回 | カルボカチオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 カルボカチオンを解説し、フリーデルクラフツ反応を説明する |
第9回 | カルボカチオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 アルデヒドとケトンの自己縮合反応を解説する |
第10回 | カルボカチオンを経由する炭素‐炭素結合生成反応 マンニッヒ反応とその応用について解説する |
第11回 | 炭素‐窒素結合生成反応 求核性窒素、親電子性窒素を解説し、求核性窒素による置換反応(アミンの反応、Gabriel合成など)を説明する |
第12回 | 炭素‐窒素結合生成反応 求核性窒素の不飽和炭素への付加反応(アルデヒド、ケトンとの反応)と置換反応 |
第13回 | 炭素‐窒素結合生成反応 親電子性窒素の反応(ニトロソ化反応)について解説する |
第14回 | 炭素‐窒素結合生成反応 α‐アミノ酸の合成(α‐ハロ酸のアミノ化反応、Streckerアミノ酸合成反応、Crutiusアミノ酸合成反応)について解説する |
第15回 | 平常試験とその解説を行う |
その他
教科書 |
妹尾学・小泊満生・滝戸俊夫 『基礎有機合成化学』 共立出版 2000年 第1版
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参考書 |
マクマリー 『有機化学(上)』 東京化学同人 2013年 第8版
マクマリー 『有機化学(中)』 東京化学同人 2013年 第8版
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験(80%)、レポート(20%) |
質問への対応 | 授業中、オフィスアワー、Eメール |
研究室又は 連絡先 |
有機合成化学研究室(駿河台校舎2号館207B室) takido.toshio@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
積極的に授業に参加して欲しい。 遅刻・居眠り厳禁(レポート作成に悪影響) |