数理統計学Ⅰ (L31M L32N)

学修到達目標	世論調査のように調査対象の規模が大きい場合や確率的現象を考察する場合には，限られた数のサンプルデータに基づいて全体の性質を推測したり検証したりする必要がある．その際に行なわれる統計的推定や仮説検定の基本的な考え方を学習する．
授業形態及び授業方法	板書やプリントの配布などを主とする講義形式で行なう．適宜，理解の確認や促進を目的とした演習を行なう．
履修条件	一年次に微分積分学を履修していることが望ましい．（必要な内容は授業でも復習・説明するが，全く知識なしという状態では厳しいと思われる．）

第1回	ガイダンス ―― 確率とは？推定や検定によって何が言えるのか？
第2回	記述統計学の基礎 ―― ヒストグラム，箱ひげ図，散布図などによるデータの可視化
第3回	確率空間について ―― 確率空間とその性質，条件付き確率，事象の独立
第4回	確率変数 ―― 期待値，分散，標準偏差，分布
第5回	代表的な確率分布 ―― 二項分布，正規分布，指数分布，ポアソン分布など
第6回	確率変数間の相関と独立性 ―― 相関係数，独立性の定義など
第7回	演習
第8回	母平均の推定 ―― 標本平均，大数の法則
第9回	区間推定 ―― 中心極限定理と区間推定
第10回	仮説検定(1) ―― 基本的な考え方（帰無仮説，危険率，棄却域などの定義と意味）
第11回	仮説検定(2) ―― 対立仮説と検出力
第12回	正規母集団に対する推定と検定(1) ―― 必要となる確率分布(カイ二乗分布，ｔ分布，Ｆ分布)
第13回	正規母集団に対する推定と検定(2) ―― 等分散の検定，平均値の差の検定など
第14回	演習
第15回	平常試験試験終了後に，試験の解説を行う。

2015年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科