2015年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 |
デザイン文化思想
アートとデザインの美学
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 河合 大介 | 履修期 | 前期 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | Q34E Q34W |
クラス |
概要
学修到達目標 | 普段、私たちは、ひとが作ったものの形を指して〈デザイン〉という言葉を用いていると思います。しかし、近年では、デザインという言葉は、さまざまな分野で用いられるようになってきており、その意味も多様化しています。この講義では、西洋美術の歴史を軸にしつつ、美術とデザインとの類似性と差異に注目し、デザイン概念の広がりを美学的・哲学的に探求していきます。そのうえで、様々な分野でデザインという言葉がどのように理解され、用いられているかを概観するとともに、デザイン概念の可能性について展望します。そうして、ものづくりから日常生活にいたるさまざまな人間の生産的営為を、〈デザイン〉という概念を通して分析し、その本質を見抜く力を養うことを目的とします。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書とスライドを中心にした講義形式。必要に応じて配布資料を用います。また、不定期にリアクションペーパーを書いてもらい、講義に反映する予定です。 |
履修条件 | 本講義では特に予備知識は必要ありませんが、何かを創り出すことに関心をもって授業に臨んでください。 環境ライフサブメジャー・コース設置科目 |
授業計画
第1回 | イントロダクション:講義の進め方と目的およびデザイン概念についての基本的説明 |
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第2回 | デザインの起源と展開:下書きとしてのデザインから、デザイン・ワールドまで |
第3回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(1) 古代から初期ルネサンスまで:現実世界の模倣としての絵画の確立 |
第4回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(2) ルネサンスとマニエリスム:模倣を越えた表現の模索 |
第5回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(3) バロック美術:劇場型芸術表現 |
第6回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(4) ロココ美術と新古典主義:貴族的装飾性から古典的権威の復権へ |
第7回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(5) ロマン主義から象徴主義へ:精神性の表現としての絵画 |
第8回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(6) 写実主義から印象主義へ:唯物史観と科学主義 |
第9回 | 視覚的デザインとしての美術の歴史(7) ポスト印象主義から抽象絵画へ:再現芸術としての絵画の終焉 |
第10回 | 関係性のデザインとアート(1) モダニズムの終焉、現代アートの登場:現実の事物としての作品 |
第11回 | 関係性のデザインとアート(2) インスタレーション・アート:開かれたデザインへ |
第12回 | デザインとメディウム(1) 建築におけるデザイン:モダニズムとポストモダニズム |
第13回 | デザインとメディウム(2) 映画におけるデザイン:映像の歴史と修辞学 |
第14回 | デザインとメディウム(3) アニメ・マンガにおけるデザイン:固有の表現をもとめて |
第15回 | 平常試験およびその解説 |
その他
教科書 |
山田忠彰・小田部胤久 『デザインのオントロギー 倫理学と美学の交響』 ナカニシヤ出版 2007年
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
平常点(10%)、期末テスト(90%)から総合的に評価する。 |
質問への対応 | 各回講義終了後に教室で質問を受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
授業中に指示します。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
この講義では、比較的新しい理論や作品を紹介します。それらを無批判に受け入れるのではなく、客観的に吟味し、その妥当性を自ら考えるようにしてみてください。 受講者数が多い場合には、第1回目の授業でセレクション(受講資格抽選)を行なう場合があります。 |