2015年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 心理学の基礎 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 菊田 雅彦 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 火曜3 火曜4 水曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | Q34M R23J R24D R33B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 心理学は、人間の心や行動の特徴や環境との相互作用の実態を調べて、心や行動の一般的法則性を解明する科学である。さらに人生をより良く生きる心構えを考える機会を提供する。前期では、心理学の理論や基礎概念を勉強し、自分や他人の心や行動の心理的理解を深める。また実習では、心理学の文献研究、調査、観察、心理テストなども行う予定である。自分と教師の考え方を対応させた心の体験をノートに記録する能力を身に付ける。大学時代の短い期間に、社会人として生きる自己実現や精神的成長へ向けた自己管理能力を真剣に伸ばすチャレンジを期待する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は講義で、心理テストや心理学の簡単な実験を授業中に実施する。課題レポートの提出と出席の判定は、Eメ-ルのみで受け付ける。 |
履修条件 | 文化教養サブメジャー・コース設置科目。人間性や人生の行き方について、社会経験、人間関係、図書館やインターネットを通して、幅広く効率的な情報検索のスキルを持つこと。またはそのスキルを向上したい意欲をもつこと。 |
授業計画
第1回 | 【心の心理学的理解】講義内容の概要、心理テストの実施。-心のダイナミックスを理解し、共通した人間性とユニークな個性との関連性を心理テストを通して理解する。 |
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第2回 | 【心へのアプローチ】心の探究と心理学の歴史・心のモデルとアプローチ、心理学の理論(構成主義、機能主義、行動主義、精神分析)心の現象とメカニズム・構造の理解への心理学のアプローチについて学ぶ。 |
第3回 | 【心理学の研究法と分野】心理学と他の科学との関係、心理現象の数量化、科学的研究法。- 心理学の分野と他の科学の研究分野との関連性と研究方法を比較する。 |
第4回 | 【心の生理的基礎】大脳の活動と心の関係、心の生理的指標、心の遺伝的要因。- 心の現象に影響する生物的な要因について考える。 |
第5回 | 【感覚の特性】感覚の一般的特性、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚、平衡感覚、超感覚的知覚。- 心に影響する外部情報を規定する感覚的条件について理解する。 |
第6回 | 【知覚の特徴と様相】知覚の特性、形態・空間・時間の知覚、閾下知覚。- 外部情報と関連する主観的な認識の特徴について学ぶ。 |
第7回 | 【注意と記憶】注意と情報処理、記憶モデル、想起と忘却、記憶障害。- 外部情報の認識にリンクする記憶の特性について |
第8回 | 【言語と思考】言語獲得過程、言語と思考の発達、概念、課題解決、創造性。- 内外の情報の操作に関連する心的な機能について |
第9回 | 【学習】学習の概念、学習理論(条件づけ、洞察説、社会的学習理論)。- 人間の生活を支える本質的なメカニズム |
第10回 | 【動機づけ】学習効果の条件、動機づけ。- 学習を支える心理的条件について |
第11回 | 【欲求と行動(1)】欲求と行動発生、欲求・動因・誘因・価値観の関係、欲求の発達(種類と階層)。- 個人的な行動発生の内外のメカニズムについて |
第12回 | 【欲求と行動(2)】欲求不満・葛藤、欲求不満耐性。- 環境と心のトラブルが起こると、どんな心の状況が生じるかを理解して、どんな対応が起こりやすくなるか理解する。 |
第13回 | 【自我と適応】自我の概念、心の適応と不適応、適応機制。- 個性を支えるダイナミックな心のメカニズム |
第14回 | 【感情】感情の働き、種類、情緒の発生メカニズム、感情の発達、不安の概念、不安障害、劣等感、対人恐怖、性的不安、夢。- 個人の心や行動への重要なエネルギーとして感情の本質を理解する。 |
第15回 | 【全授業のまとめ及び定期試験】試験は小論文形式。参考資料の持ち込みを許可する。(範囲は授業の全内容と課題レポートのテーマ) |
その他
教科書 |
詑摩武俊編 『基礎心理学』 八千代出版
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参考書 |
図書館やインターネットでの文献検索。
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成績評価の方法 及び基準 |
〔期末試験60点満点、60%〕+〔課題レポート、30%以上〕+〔授業のまとめレポート、10%以上〕 【期末試験】は、自由記述式で3問の課題への理解度と必要な情報量を採点基準とする(各20点満点)。 【課題レポート】課題レポートはEメールで送付すること。(提出期限は原則7日以内)。書式は、件名欄(subject:)と本文第1行に、クラス/レポート番号/学生番号/学科学年/氏名、(例えば、火3/#01#/0045/建1/山田太郎)を書いて、課題別にEメールで送信すること。第1回の課題(#01#)は、「自己紹介」で、就活の自己アピールのように、高校(2年以上は大学)時代に自分を磨くためにどんな努力をしてきたか、将来の夢に向かってこれからの学生生活でどんな努力を計画しているか、についてまとめること。(800字程度) 【授業のまとめ】は、授業内容と感想やコメントなどを4~800字程度にまとめて、授業日の翌日までにEメールで提出すること。(例えば、水4/*01*/0045/建1/山田太郎)。将来の、業務上のプレゼンテーションや報告書、または研究報告などの要約をまとめる作業に慣れる訓練として、日頃から取り組んで欲しい。 【オプションの課題】として、最近のニュースの心理的考察と感想(火4/#N01#/0045/建1/山田太郎)や、自分にとって新しい知識となる科学分野の本や雑誌(例えば、「ニュートン」や「日経サイエンス」などの掲載テーマやサイエンスポータルのサイトなど)の要約(水3/#B01#/0045/建1/山田太郎)をレポートすれば平常点に加算する。(提出期限は原則7日以内)。 【自主テーマ】日常の自分や周囲の人の心理的な変化や人間関係の状況の分析などを提出すれば平常点に加算する。(例えば火4/#99#/0045/建1/山田太郎)(提出期限なし)。また、学生時代の取り組み方など(卒研や就職先、大学院進学、留学、アルバイト、生活ぶりなど)を学生相談室で私と話し合うことも、平常点に付加するので、積極的に参加してほしい。水曜日の昼休みに食事をしながら気軽に話せるので、友人と一緒にきてもOKです。 【その他】平常の課題提出にしっかり取り組む学生の得点は100点以上(90点以上はS評価)の結果になるので、真剣に努力する学生の受講を歓迎する。間違った課題コードで提出した場合、氏名のあとに「(再提出)」とつけて、正しいID行(クラス/レポート番号/学生番号/学科学年/氏名(再提出))で提出し直すこと。 |
質問への対応 | 授業の後か、メールで(#00#のコード、例えば、件名欄に、火4/#00#/0045/建1/山田太郎)対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
14号館1階の学生相談室(水曜昼休み)または5号館講師室。メールアドレスは受講学生に授業中に知らせる。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
①学部時代の授業時間は30週(1年間)×実質3年間(4年目は就活や卒業研究のために授業に集中しにくい)しかないので、毎回の授業を大切にして、自分にとって新しい教養や専門分野の考え方と知識を広げ深める取り組みに集中できるようにすること。例えば、自分の理解が進むように、予習欄、板書欄、教師の話の欄、自分の考えの欄、疑問点の欄、課題欄、要点欄、復習の欄(ネット・参考書などから参考資料の要約も含む)など、授業内容のテーマ別に両開きのノートを分割構成して、授業時間内にできるだけ完成するように集中する。授業のまとめレポートの準備も授業中に要点を整理しておくと、時間を節約できる。授業中教師の話を自分の心の中で復唱して、あたかも自分の考えを話しているように対応すると、相手の考えの流れをつかみやすくなる。これは外国語で話す相手の心をフォローする訓練にもなるので、ぜひ習熟できるようにしてほしい。 ②日常生活でおこる心の現象にアカデミックな関心を広げ、さらに友人たちと議論する生活を広げる。 ③人間関係でのお互いの心のやり取りの変化を繊細に感じて応答する習慣を身に付ける。 ④人生での生きがいを積極的に開発するチャレンジ精神を持てる。(年をとっても夢中になれる趣味を持つ。自分の職業経験とは別に、40年以上続けたプロレベルの趣味のキャリアは、自分を輝かせるはず。) ⑤学科内・クラス内・サークル内・バイト先などでの出会いを通して友人関係を育て、キャンパス外でも一緒に活動できる機会を増やす。(大学時代の親密な友人関係は将来も続いていくことが多いので大切にする。) ⑥友人、家族、教員、学生相談室などを通して心の問題を解決する努力を払い、充実した大学生活を過ごす。 ⑦将来の自律した社会人への準備として、自分の生活習慣のリズムやスケジュール管理に注意を払う。(アルバイトも時間管理能力を育てられる。) ⑧将来の就職を希望する企業の研究や、専門テーマに最適な進学したい大学院、留学先などについての具体的な情報収集を早めに開始する。 |