2015年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
| 科目名 |
技術者倫理
科学技術者のための倫理的思考力とコミュニケーションデザイン力の探究
|
||
|---|---|---|---|
| 設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
| 担当者 | 勢力 尚雅 | 履修期 | 後期 前期 |
| 単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 水曜3 |
| 校舎 | 船橋 | 時間割CD | R23T R33E R33X |
| クラス | |||
概要
| 学修到達目標 | 科学や科学技術の影響力が大きくなるにつれ，科学コミュニケーションに問題があった場合，「不正行為」としてその責任を追及する世間の目も厳しさを増しています．しかし，専門知はますます細分化し，分業は拡大し，責任の所在がますます曖昧に拡散しがちなのが研究開発の現場の実情です．この授業では，リスク社会と呼ばれる現代社会の特徴や，要素還元主義的な科学の特徴，そして日本の文化や組織の特徴などを検討しながら，科学研究や科学技術開発をめぐるコミュニケーションと倫理の適切なかたちを探求します．科学研究者や科学技術者はもちろん，市民としても身につけるべき科学リテラシー，対話力，倫理的な思考力とエートスなどを，さまざまな失敗事例を検証しながら，養成します． |
|---|---|
| 授業形態及び 授業方法 |
講義＋講義中に課す課題についてのミニレポート（優秀なレポートなどは参考資料として次回授業時に紹介・コメントする場合あり）を作成し授業直後に提出する。 |
| 履修条件 | 専門知識を駆使した科学技術者としての責任を果たすために必要な倫理的思考力とコミュニケーションデザイン力の洗練に関心のある学生。 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目 |
授業計画
| 第1回 | ＭＯＴとしての技術者倫理 …科学技術をマネジメントすることの難しさ |
|---|---|
| 第2回 | 科学技術者とはどのような人か？ …科学技術はなぜ倫理の問題になるのか？ |
| 第3回 | なぜ失敗は繰り返されるのだろうか？ …社会的影響力の大きな、最近のいくつかの失敗事例の原因分析① |
| 第4回 | なぜ失敗は繰り返されるのだろうか？ …社会的影響力の大きな、最近のいくつかの失敗事例の原因分析② |
| 第5回 | 内部告発について① …「双方向的な対話」のない組織に個人は何ができるか？ |
| 第6回 | 内部告発について② …倫理と法はどのような関係にあるのか？ |
| 第7回 | 設計としての技術者倫理(1)―コミュニケーションと学習の関係 …「伝える」って何をすること？ |
| 第8回 | 設計としての技術者倫理(2) …要素還元主義の科学と社会的分業が生む「偽ベテラン」のエートスと文化の特徴 |
| 第9回 | 設計としての技術者倫理(3) …「ポスト・ノーマルサイエンス」って何？ |
| 第10回 | 設計としての技術者倫理(4) …「リスク社会」ってどんな社会？ |
| 第11回 | 設計としての技術者倫理(5) …リスク社会におけるリスクコミュニケーションは何でないか？ |
| 第12回 | 設計としての技術者倫理(6) …リスク社会において信頼と共創関係を生む組織とリーダーシップの特徴 |
| 第13回 | 設計としての技術者倫理(7) …リスク社会における倫理的思考とリスクコミュニケーションとは何か？ |
| 第14回 | 科学研究と技術開発の適切なありかたを探して …「不正行為」とは何か？ |
| 第15回 | 科学研究と技術開発の適切なありかたを探して …「人間の科学」と「萃点」とは何か？ |
その他
| 教科書 |
勢力尚雅 『科学技術の倫理学Ⅱ』 梓出版社 2015年 第1版
授業で用いますので、毎回、必ず持参してください。
|
|---|---|
| 参考書 |
授業の中で指示します。
|
| 成績評価の方法 及び基準 |
毎回の授業内でミニレポートを作成し、授業直後に提出してもらいます。 そのミニレポートに毎回点数をつけ、それを累計して成績評価します。 |
| 質問への対応 | 講義後などに質問してください。 |
| 研究室又は 連絡先 |
駿河台３号館 ３３３研究室（月曜日） 船橋５号館 ５３２研究室（火曜日・水曜日） |
| オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ～ 13:00 333研究室
火曜 船橋 12:20 ～ 13:00 532研究室
水曜 船橋 12:20 ～ 13:00 532研究室
|
| 学生への メッセージ |
「倫理的思考力って何だろう？そんなものを伸ばすことができるのだろうか？」と疑念を持っている方や、「倫理的思考力」についてすでにわかったつもりになっている方はもちろん、 チームマネジメント力といったチームリーダーに求められる技能を伸ばしたい方、将来のために、「友達コミュニケーション」とは別種のコミュニケーションデザイン力をさらに磨いていきたい方などに積極的に参加してもらえるとうれしいです。 受講者数が多い場合には、第１回目の授業でセレクション（受講資格抽選）を行なう場合があります。 |