2015年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 地球環境化学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 村上 雅彦 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T25G |
クラス |
概要
学修到達目標 | 人類は科学技術によって自らの活動を飛躍的に拡大させ物質的な豊かさを手に入れてきたが、その一方で地球の環境維持システムに多大な影響を与えた続けた結果、無視できない影響が表面化しつつある。我々の生命にとって適していた地球の環境がどのように確立され、我々の生活活動がこれにどのように影響しているのか?を理解することは、これからの科学技術を担う者にとって必要不可欠なものと言える。 そこで本講義では地球環境の成り立ちと現状、および人類活動の影響に関して考えられるメカニズムを理解し、技術者として今後の科学技術の方向性を模索するための基礎を養うことを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
テキストを基に、パワーポイント及び板書による講義を行う。必要に応じてプリントを配布する。 |
履修条件 | 選択科目。開講時に指示する課題の提出が必須。化学についての基礎的な知識はある程度持っていることが望ましい。単なる知識ではなく「なぜか?」に関心を持つこと。 |
授業計画
第1回 | 概論 物質およびエネルギー的側面から見た人類活動の肥大化の現状について概説し、本講義の目的について説明する。 |
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第2回 | 地球環境の成り立ち(1) 宇宙と元素の進化の過程について解説する。 |
第3回 | 地球環境の成り立ち(2) 太陽系の形成過程について解説し、比較惑星論的に地球環境の特異性とその理由を考える。 |
第4回 | 地球環境の成り立ち(3) 地球環境の進化過程における地圏・水圏・気圏の相互作用について概説する。 |
第5回 | 地球大気の構造~オゾン層破壊(1) 地球大気の成り立ちと大気成分の光化学反応について概説し、オゾン層の形成と役割・フロンガス(CFC類)によるオゾン層破壊の発見の過程を解説する。 |
第6回 | オゾン層破壊(2) オゾン層破壊(ClOxサイクル及び極域でのオゾンホール形成)のメカニズムと破壊の現状について解説する。 |
第7回 | オゾン層破壊(3) オゾン層保護対策の流れと、フロンガス(CFC類)の特性・代替フロンとその問題点について解説する。 |
第8回 | 地球の気候システム 地表付近の気候を支配する地球の熱収支と温室効果のメカニズム,赤外線と分子の相互作用(温室効果気体)について解説する。 |
第9回 | 温室効果と地球温暖化(1) 温暖化要因①(各温室効果気体と温暖化能・GWP,二酸化炭素の生物地球化学的循環)について解説する。 |
第10回 | 温室効果と地球温暖化(2) 温暖化要因②(エアロゾル・雲の影響),人為的温暖化の評価法と温暖化の現状,今後の予測(シミュレーション)の方法と現状について解説する。 |
第11回 | 温室効果と地球温暖化(3) 予想される温暖化影響と温暖化防止対策の考え方,気候変動対策(京都議定書)とその現状,二酸化炭素の回収・貯留技術について解説する。 |
第12回 | 放射性物質の環境影響とそのリスク 核分裂生成物及びそこから生じる放射能についての基礎的知識とその環境影響について解説する。 |
第13回 | リスクの考え方(1) リスクとは?リスクの性質的分類と評価について概説する。 |
第14回 | リスクの考え方(2) リスクの統一的評価の手法及びリスクに基づく判断について概説する。 |
第15回 | その他、トピックス |
その他
教科書 |
御代川喜久夫 著 『 環境科学の基礎』 培風館 2004年 第2版
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参考書 |
テキストの参考文献欄にあるものの他、講義内で適宜指示する。
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成績評価の方法 及び基準 |
主に定期試験の結果に基づいて評価する。 |
質問への対応 | 講義中および講義の前後、またはオフィスアワーで対応する |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎821号室 |
オフィスアワー |
水曜 船橋 18:30 ~ 19:30
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学生への メッセージ |
地球環境は科学にとって最も複雑な対象なので、理解のためには自然科学の各分野に関する最低限の知識はどうしても必要になります。可能な限りサポートするつもりですが、足りない部分は自分で少しでも埋めるよう努力する姿勢を持つこと。 |