2015年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 数理統計学Ⅰ | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 眞中 裕子 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜1 木曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T41A T42A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 数理統計学では、収集されたデータの処理と確率論に基づいたその解析法について学ぶ。自然科学及び社会科学等の他分野への応用・適用を念頭に置いて具体例を扱い、統計で扱うデータの記述的数量の意味やそれを支える確率論の基礎を理解出来る様になる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
主に板書を中心に配布資料を使ってシラバスの授業計画に従って講義を展開し、各回具体的な例を挙げて説明した後、演習問題を解いて更なる理解を深めてもらう。 |
履修条件 | 微分積分学 I, II の内容、線形代数学 の基礎知識。 |
授業計画
第1回 | イントロダクション:数理統計で学ぶ事項全般について説明する。 |
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第2回 | 標本データの記述:平均、標準偏差等の意味をとらえる。 |
第3回 | 確率空間:もっともらしい確率を考慮した上で確率空間の定義を行なう。確率論の基本概念を述べる。 |
第4回 | 公理主義的確率の性質:条件付き確率について学び、ベイズの定理の適用例等を学ぶ。 |
第5回 | 確率変数と確率分布:度数分布表をもとに、離散型確率分布や連続型確率分布のイメージを掴み、確率空間に確率変数と確率分布を定義する。 |
第6回 | 期待値:離散型や連続型の確率分布から期待値を定義する事によって、具体的な応用例を扱う。 |
第7回 | 二項分布:離散型の主要な確率分布として二項分布を紹介し性質を学び、具体例の計算が出来る様になる。 |
第8回 | 正規分布:連続型の主要な確率分布として正規分布を紹介し、その密度関数の形から引き出せる性質を学ぶ。 |
第9回 | 二項分布の正規分布近似:二項分布に従う確率変数について正規分布近似での計算を試みる。 |
第10回 | Poisson分布:小数の法則を紹介してPoisson分布を定義し、その分布に従う確率変数の具体例を調べる。 |
第11回 | 大数の法則と中心極限定理:統計的解析法を支える理論の中で重要な役割を果たす中心極限定理について学ぶ。 |
第12回 | 推定(1):中心極限定理を適用して平均値の推定について考え具体例を扱う。 |
第13回 | 推定(2):中心極限定理を適用して割合pの推定について考え具体例を扱う。 |
第14回 | 平常試験及びその解説 |
第15回 | まとめ:今まで扱った基礎的概念について総合的に振り返り、その適用と発展を考える。 |
その他
教科書 |
P.G.ホーエル著、浅井晃、村上正康共訳 『初等統計学』 培風館 1996年 第4版
教科書は特に指定しない。
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参考書 |
石村園子 『やさしく学べる統計学』 共立出版
東京大学教養学部統計学教室 『統計学入門』 東京大学出版会 1993年
藤田岳彦 『大学生の確率・統計』 東京図書 2010年
講義の内容理解や演習問題の補充に用いると良い。
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成績評価の方法 及び基準 |
主に平常試験の点数により評価する。 |
質問への対応 | 授業時に指示する. |
研究室又は 連絡先 |
授業時に指示する。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
今や確率統計的解析法は多様な分野で用いられている。講義を通じてそれを支える理論とその危うさについても認識出来る様になってほしい。出来るだけシンプルに楽しい例を挙げるのでその概念を自分なりにイメージし掴んでほしい。 |