2015年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 常微分方程式 | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 笹尾 哲 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E22S |
クラス |
概要
学修到達目標 | 「微分方程式」の授業において学んだ内容を発展させて、常微分方程式を統一的にとらえることにより、すべての微分方程式に共通して必要となる基礎理論を学ぶ。求積法(微分、積分、代数的演算等の組合せ)により解の具体的な表示が求められる微分方程式は特別な形のものに限られる。となると、与えられた微分方程式の解が存在するか否か、存在する場合に解は一意的か否か、その解はどういう範囲まで存在するのか(局所的か大域的か)等といった定性的理論が必要となる。この講義では、まず「微分方程式」で学んだ求積法で解けるタイプの方程式を具体的な応用例を交えながら復習し、さらに上述のような微分方程式の基礎理論を学ぶ。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書による講義を中心とし、適宜演習を実施する。 |
履修条件 | 微分積分学、線形代数学、微分方程式を受講していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 成長曲線 マルサスの人口論に、1階微分方程式の変数分離形を応用する。 |
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第2回 | 2種の生物の共存 生物同士の様々な共存関係に、連立微分方程式を応用する。 |
第3回 | バネによる振動 バネにつけた重りの様々な状況下での振動に、同次定係数2階線形微分方程式を応用する。 |
第4回 | 電気回路 いわゆるRLC回路における電流の流れに、非同次定係数2階線形微分方程式を応用する。 |
第5回 | 惑星の運動 惑星の運動に関するケプラーの3つの法則を、微分方程式を用いて導く。 |
第6回 | 懸垂線 ひもの両端を固定して垂らしたときに描く懸垂線の方程式を導く。 |
第7回 | 微分方程式の形 微分方程式の理論の基礎となる様々な概念と用語を定義し、その意味を考える。 |
第8回 | 解の存在 微分方程式の解が存在する為の条件およびその示し方を学ぶ。 |
第9回 | 解の一意性 微分方程式の解が一意的であるための条件およびその示し方を学ぶ。 |
第10回 | 解の延長 微分方程式の局所解がどこまで延長できて存在するか、いつ爆発するかを考える。 |
第11回 | ラプラス変換(1) 微分方程式の解を代数的演算で求める方法の1つであるラプラス変換を学ぶ。 |
第12回 | ラプラス変換(2) ラプラス変換による様々な微分方程式の解き方を練習して身につける。 |
第13回 | まとめと復習(1) 様々な型の微分方程式の応用と解き方を復習して確実に身につける。 |
第14回 | まとめと復習(2) 微分方程式の基礎理論の定義と意味、示し方を復習して確実に理解する。 |
第15回 | 理解度確認テスト |
その他
教科書 |
中尾 慎宏 『概説 微分方程式』 数学基礎コース=Q4 サイエンス社 1999年 第1版
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
期末試験50%、毎時間の演習・レポート・授業への取組状況等の平常点50%の総合評価。 期末試験を受験しなかった者には、原則として単位を与えない。 出席が総授業時間数の5分の3に満たない場合、履修放棄と見なして単位を与えない。 (遅刻は2分の1回分の出席として扱う。) |
質問への対応 | 講義終了後、またはオフィスアワー(火曜日および水曜日 午前8時30分-午後1時の間の休憩時間帯)に下記の場所にて。 授業中でも、説明の分からない点についての質問も可。 積極的に質問することを望みます。 |
研究室又は 連絡先 |
連絡先:5号館3階539B号室(川根先生の研究室) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
上述の様な講義内容の為、所々で抽象的な話が登場しますが、将来数学や物理の専門分野を学ぶための基礎となる重要な理論ですので、しっかり勉強してその内容を理解し身につける様に頑張って下さい。 |