2015年 短期大学部 シラバス - 生命・物質化学科
設置情報
科目名 | 物理化学概論 | ||
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設置学科 | 生命・物質化学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 高田 昌子 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | K23A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 物理学を基礎にして化学現象を解明する基礎理論を学習(物理化学分野)すると共に、これをプロセスに応用するための基礎的手法(化学工学分野)を修得する。 具体的な学習目標は次のとおりである。 物理化学分野 1.気体は乱雑な動きをする粒子の集まりであることを理解し、その粒子の平均の速さを求めることができる。 2.熱力学の第一法則を理解し、反応熱を求めることができる。 3.化学反応速度は反応物の濃度変化によって表されることを理解し、反応速度定数を求めることができる。 化学工学分野 1.状態図の読み方、クラペイロン式,蒸気圧式および気体のP-v-T関係を計算するための状態式の使い方を理解する。 2.物質収支を理解し、基礎的な化学プロセスにおける収支計算を行うことができる。 3.エネルギー収支の考え方を習得し、物理的操作をめぐる収支計算を行うことができる。 4.化学反応操作をめぐるエネルギー収支を取り扱う上で必要となる反応熱の求め方を理解し、基礎的な化学プロセスにおけるエネルギー収支を計算できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
高校で学んだ化学から専門的な物理化学や化学工学に至る、橋渡し的内容の授業を行う。講義と演習を平行して進める。 |
履修条件 | 特になし |
授業計画
第1回 | 気体の性質(教科書P.135-139) 気体分子の平均の速さについて説明する。 |
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第2回 | 熱力学の第一法則(教科書P.148-155) 熱量と仕事の関係について説明する。 |
第3回 | 熱化学方程式(教科書P.162-168) ヘスの法則について説明する。 |
第4回 | 化学反応速度Ⅰ(教科書P.225-228) 化学反応速度の定義と一次反応について説明する。 |
第5回 | 化学反応速度Ⅱ(教科書P.230-237) 複合反応と反応速度の温度依存性について説明する。 |
第6回 | 平常試験 |
第7回 | 純物質の状態と物性(P-V-T関係、P-V線図、P-T線図)を説明する(教科書P.8-10)。 |
第8回 | クラペイロン式、蒸気圧、蒸気圧式、理想気体の状態式、実在気体の状態式(van der Waals式)を説明する(教科書P.10-14)。 |
第9回 | 化学プロセスの設計、開発、運転、保守、管理の基本となる物理的操作をめぐる物質収支を、例題2.6を用いて説明する(教科書P.19-21)。 |
第10回 | 化学反応操作をめぐる物質収支を、例題2.9を用いて説明する(教科書P.25-26)。 |
第11回 | 化学プロセスの設計、開発、運転、保守、管理の基本となる物理的操作をめぐるエネルギー収支(相変化がない場合のみ)を説明する(教科書P.28-29)。 |
第12回 | 前回の物理的操作をめぐるエネルギー収支(相変化がない場合のみ)に関する問題9.24の説明と(参考書)、化学反応操作をめぐるエネルギー収支のその一として、標準生成エンタルピーを用いた標準反応熱の計算を、例題2.14を用いて説明する(教科書P.31-32)。 |
第13回 | 化学反応操作をめぐるエネルギー収支のその二として、標準燃焼エンタルピーを用いた標準反応熱の計算と、発熱量(全発熱量、新発熱量)を、例題2.16を用いて説明する(教科書P.32、33)。 |
第14回 | 化学反応操作をめぐるエネルギー収支のその三として、一般の温度における反応熱の計算について、問題2.20を用いて説明する(教科書P.33、34、37)。 |
第15回 | 平常試験 |
その他
教科書 |
『物理化学入門』 真下清、他 東京教学社 2007年 第1版
『入門化学工学 改訂版』 小島和夫、他 培風館 2011年
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参考書 |
『物質応用化学 -基礎と演習-』 倍風館 2000年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験 70%,出席および受講態度 30% |
質問への対応 | 講義中および随時対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎8号館3階836室 Tel: 047-469-5312 E-mail:takada.masako@nihon-u.ac.jp (@→@) |
オフィスアワー |
木曜 船橋 12:10 ~ 13:20 8号館836号室
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学生への メッセージ |
高校で物理を履修しなかった学生や数学が苦手だった学生に、特に学んで欲しい。 |