2015年 短期大学部 シラバス - 総合教育科目・補充教育科目
設置情報
科目名 | 行列と行列式 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 笹尾 哲 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1・2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | N21B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 行列の演算や行列式の計算といった線形代数学の問題は、計算量がたとえ膨大であってもコンピュータを利用して比較的容易に処理することが出来る。そのため、自然現象や社会現象を定量的に分析する際には、それらを線形代数の問題として表現した上で数値的に処理する場合が少なくない。本講義では、高校の代数幾何学で学習した2次元の行列、行列式の性質を一般のn次元に拡張し、行列やその演算の持つ性質、行列式、連立1次方程式の一般論などについて学ぶ。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義および演習 |
履修条件 | 習熟度別クラス編成を行う。 高等学校でのベクトルの内容を修得していることが望ましいが、初歩から始めるので修得していなくても構わない。 |
授業計画
第1回 | 行列と数ベクトル 行列、ベクトルの定義およびよく用いられる用語・概念・特別な行列の定義と説明を行う。 |
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第2回 | 行列の演算,行列の分割 行列における基本的な演算である和と差、スカラー倍および積の定義と基本的性質をみる。 |
第3回 | 行列と連立1次方程式 連立1次方程式を行列を用いて表す。ベクトルの1次結合という大切な概念を定義する。 |
第4回 | 基本変形,簡約な行列 連立1次方程式を解く際の計算である基本変形、その際の目標となる簡約化について学ぶ。 |
第5回 | 連立1次方程式を解く 様々な型の連立1次方程式を基本変形を用いて解く。解をもつための条件等を学ぶ。 |
第6回 | 正則行列 正則行列の定義、正則であるための条件、逆行列を基本変形を用いて求める方法を学ぶ。 |
第7回 | 置換 行列式を定義する1つの方法において用いられる置換の定義と基本的性質をみる。 |
第8回 | 行列式の定義と性質(1) 行列式の定義と性質を学び、それらを用いて行列式を簡単に計算する方法を学ぶ。 |
第9回 | 行列式の性質(2) 前回に引き続き、行列式の性質およびそれらを用いた計算を練習して身につける。 |
第10回 | 余因子行列とクラーメルの公式 余因子の定義、余因子展開での計算、応用として逆行列の公式、クラーメルの公式を学ぶ。 |
第11回 | 特別な形の行列式 特別な形の成分をもつ行列式を、行列式の基本的性質を用いて簡単に求めることを考える。 |
第12回 | 1次独立と1次従属 ベクトルにおいて基本的かつ重要な概念である1次独立・1次従属の定義と意味を学ぶ。 |
第13回 | ベクトルの1次独立な最大個数 1次独立・1次従属の判定、ベクトルの組から1次独立なものを選び出す方法を学ぶ。 |
第14回 | まとめと復習 行列、行列式、連立1次方程式という線形代数学の基礎となる分野のまとめと復習を行う。 |
第15回 | 理解度確認テスト |
その他
教科書 |
三宅敏恒 『入門 線形代数』 培風館 1991年 第1版
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参考書 |
立花俊一・成田清正 『エクササイズ線形代数』 共立出版株式会社 1994年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
課題レポート等の平常点50%、期末試験50% 期末試験を受験しなかった者には、原則として単位を与えない。 出席が総授業時間数の5分の3に満たない場合は、履修放棄と見なして単位を与えない。 (遅刻は2分の1回分の出席として扱う。) |
質問への対応 | 講義終了後、またはオフィスアワー(火曜日および水曜日 午前8時30分―午後2時の間の休憩時間帯)に下記の場所にて。 授業中でも、説明の分からない点についての質問も可。 積極的に質問することを望みます。 |
研究室又は 連絡先 |
連絡先:5号館3階539B室(川根先生の研究室) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
「数学的才能」など必要ありません。普通に勉強すれば十分理解できます。 自分を信じて頑張りましょう。 |