2015年 短期大学部 シラバス - 総合教育科目・補充教育科目
設置情報
科目名 | 数理統計 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 眞中 裕子 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | N52T |
クラス |
概要
学修到達目標 | 数理統計学では、収集されたデータの処理とその解析法について学ぶ。自然科学及び他分野への応用を念頭に統計学全般に亘る基礎概念や理論、確率論の基礎について学んだ後、その応用として推定の問題を扱う。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心に配布資料も使いながら講義する。シラバスの「授業計画」に従って各回完結したテーマで講義を展開する。毎回具体的な例題を取り上げてその応用例を学び演習問題を解くので、簡易計算機は毎回各自持参する事。 |
履修条件 | 線形代数、微分積分の基礎知識。 |
授業計画
第1回 | イントロダクション:これから学ぶ数理統計の全般について紹介する。 |
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第2回 | 標本データの記述:平均、標準偏差など基本的な統計量の意味をとらえる。 |
第3回 | 確率空間:もっともらしい確率を考えて確率空間を定義する。確率論の基本概念を学ぶ。 |
第4回 | 公理主義的確率の性質:確率の定義から加法定理・乗法定理など基本性質について学ぶ。 |
第5回 | ベイズの定理とその適用:条件付き確率からベイズの定理を学び、その適用例を学ぶ。 |
第6回 | 確率変数と確率分布:確率空間に確率変数を定義しその確率分布を考えて期待値を定義し具体例を扱う。 |
第7回 | 二項分布:離散型確率分布の中で主要な役割を果たす二項分布について学び計算法を学ぶ。 |
第8回 | 二項分布の性質:二項分布の定義から導き出される性質を学び期待値から平均や標準偏差を求める。 |
第9回 | 正規分布:連続型確率分布の中から主要な役割を果たす正規分布の定義を紹介し、表を用いた計算方法を学ぶ。 |
第10回 | 正規分布の性質:正規分布の定義から与えられる密度関数に注目して導き出される性質を学ぶ。 |
第11回 | 二項分布の正規分布近似:独立試行回数が大きい場合の確率計算について近似法を学ぶ。 |
第12回 | Poisson分布:二項分布の式から小数の法則を導き出しPoisson(ポワソン)分布を定義しその例を紹介する。 |
第13回 | 大数の法則と中心極限定理:統計的解析法を支える理論として重要な中心極限定理を紹介し、その意味を学ぶ。 |
第14回 | 理解度確認テスト及びその解説 |
第15回 | まとめ:学んだ事を総合的に復習し総括して中心極限定理に基づいた推定の方法を紹介する。 |
その他
教科書 |
P.G.ホーエル著、浅井晃、村上正康共訳 『初等統計学』 培風館 1996年 第4版
東京大学教養学部統計学教室 『統計学入門』 東京大学出版会 1993年
石村園子 『やさしく学べる統計学』 共立出版
初回ガイダンスにて詳細をアナンスする。基本的に教科書は指定しない。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
授業中に行なう平常試験と授業への取り組み状況の評価が40パーセント、理解度確認テストの点数が60パーセントの総合評価とする。出席が総授業時間数の5分の3に満たない場合は履修放棄とみなし成績の査定を行なわない。 |
質問への対応 | 授業終了後などに教室で受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎5号館539B号室(金曜日12:30~13:00) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
今や確率統計学は多様な分野で用いられる解析手段である。講義では様々な分野の問題を例題として扱いながら、統計学を支える理論についての理解を深め、その危うさも学んで欲しい。シンプルで楽しい例を扱うので、自分なりのイメージをつかんで考えながら学んで欲しい。 |