2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 近代建築史特論 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 大川 三雄 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C23B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 幕末明治以降の日本の近代建築を対象として、その文化財としての価値と保存理念について考察、また日本における建築近代化の諸相を様々なテ-マに即して理解するを目的とする。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
毎回テ-マに即して日本における建築近代化の諸相を論ずる。スライド等を用いたヴィジュアルな講義形式を採用する。見学会を実施する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
修士課程前期1年生以上を対象とする。 |
授業計画
第1回 | 1、日本近代建築史の概要:世界史の中の日本の近代建築の特徴について述べる。特に大工棟梁による擬洋風建築の特質について考察する。 |
---|---|
第2回 | 2.テクストとしての近代建築史:欧米および日本の近代建築史の通史として書かれたテキストを対 象に、近代建築史叙述における様々な方法論について論ずる。 |
第3回 | 3.近代日本の歴史主義:お雇い外国人によってもたらされ、日本建築家たちによって継承・発展さ れた歴史主義、特に古典主義の系譜を解説する。 |
第4回 | 4.近代数寄者たちの建築世界:日本の近代化を支えたブルジョワジ-たちの建築世界を“和風”建 築の側面から論ずる。和風大邸宅の流れとその変質過程についても解説する。 |
第5回 | 5.銀座建築史の試み:銀座煉瓦街以来、“建築・都市の近代化”の表舞台となってきた銀座を対象 に、昭和戦前期のモダニズムの動向までも解説する。 |
第6回 | 6.和洋の狭間に生きた建築家たち:洋風化一辺倒ではなく、洋風世界と和風世界の融合をテ-マと して活躍した建築家たちの足跡を解説する。 |
第7回 | 7.逓信省営繕組織の流れ:日本のモダニズム建築の推進に大きな足跡を残した官庁営繕組織の流れ とその特徴を論ずる |
第8回 | 8.建築家による庭園学研究の系譜:不可分の関係にあった庭園と建物の関係を建築家たちがどのよ うに捉えてきたのかを論ずる。 |
第9回 | 9.ミッション系教育施設の流れ;日本の近代化の中で、ミッション系教育施設の果たした役割につ いて論ずる。 |
第10回 | 10.木造モダニズムの建築:最新の技術(RC造)と美学を特徴とするモダニズムの流れの中にあ って、独自の系譜を形成する木造モダニズムの試みについて解説する。 |
第11回 | 11.日本の建築運動とジャ-ナリズムの流れ:建築近代化の過程を建築運動の視点から論ずる。ま た、その牽引力ともなったジャ-ナリズムの流れについても解説する。 |
第12回 | 12.建築設計競技の歴史:明治期に始まる建築設計競技の歴史を概観し、その意義と問題点につい て論ずる。 |
第13回 | 13、近代住宅の変遷:明治末から戦前期までの近代住宅の発展過程について論ずる。 |
第14回 | 14.近代住宅の変遷:戦後住宅の発展過程について論ずる。 |
第15回 | 15.建築の保存と再生;歴史的建造物の保存が抱える問題点とその可能性を考察する。 |
その他
教科書 |
大川三雄、内田青蔵、藤谷陽悦 『図説 近代日本住宅史』 鹿島出版会 2008年 第1版
大川三雄、初田亨、川向正人、吉田鋼市 『図説 近代建築の系譜』 彰国社 1997年 第1版
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
|
成績評価の方法 及び基準 |
レポ-ト課題を出題する。 |
質問への対応 | 随時対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎5号館7階576室。 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 10:00 ~ 17:00
火曜 駿河台 10:00 ~ 17:00
水曜 駿河台 10:00 ~ 17:00
|
学生への メッセージ |
知識よりも研究方法を学ぶことを心がけて欲しい。 |