2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 建築史意匠特論 | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 田所 辰之助 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C25B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築家が作品に添えて発表した建築論・設計論の論稿を取り上げ、その意図および時代背景等について探っていく。建築の設計・デザインという営為がたんなる空間造形という作業に限られるのではなく、社会や時代状況とのかかわりのなかで建築家に建築理念に対する意識を生み出させ、独自の設計手法を導いていった過程に目を向けていきたい。日本の近・現代建築を牽引してきた建築家たちによる論稿を扱い、現在の建築デザインが置かれている状況とその背景をなす問題について、歴史的な視野をもとにした理解を得ることを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
各回ごとに関連資料を配布し、その読解と解説を中心に講義を行う。また、グループごとに分担して、各論稿の解釈、関連する話題についてレポート・発表し、その内容をもとに討論形式にて授業を進める。各論稿で扱われている問題をふまえたうえで、今日の現代建築が置かれている状況について最終レポートを作成し、発表を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
建築史III(日本近代建築史)を受講していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | イントロダクション(序論):建築作品と時代背景、建築家による論評活動、建築批評への眼差し、建築家は何に取り組んできたのか、グループ分けと担当回の決定 |
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第2回 | 第1講:「建築の非都市的なものについて」(堀口捨己、1927年) |
第3回 | 発表・討論:「建築の非都市的なものについて」(堀口捨己、1927年) |
第4回 | 第2講:「現在日本において近代建築をいかに理解するか-伝統の創造のために」(丹下健三、1955年) |
第5回 | 発表・討論:「現在日本において近代建築をいかに理解するか-伝統の創造のために」(丹下健三、1955年) |
第6回 | 第3講:「柱は空間に場を与え、床は空間を規定する」(菊竹清訓、1963年) |
第7回 | 発表・討論:「柱は空間に場を与え、床は空間を規定する」(菊竹清訓、1963年) |
第8回 | 第4講:「群造形-都市造形のエレメントとシステムの考察」(槇文彦、1971年) |
第9回 | 発表・討論:「群造形-都市造形のエレメントとシステムの考察」(槇文彦、1971年) |
第10回 | 討論:第1講~第4講を振り返って 日本の近代建築をめぐる諸相について |
第11回 | 第5講:「都市、国家、そして〈様式〉を問う」(磯崎新、1983年) |
第12回 | 発表・討論:「都市、国家、そして〈様式〉を問う」(磯崎新、1983年) |
第13回 | 第6講:「パドックからカラオケへ─新建築住宅設計競技2006課題「プランのない家」について」(隈研吾、2006年) |
第14回 | 発表・討論:「パドックからカラオケへ─新建築住宅設計競技2006課題「プランのない家」について」(隈研吾、2006年) |
第15回 | 最終レポートの提出および発表会:現代建築のデザインをめぐる問題について |
その他
教科書 |
とくに用いない。テキストとする資料のコピーを各回配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
矢代眞己・田所辰之助・濱嵜良実 『マトリクスで読む20世紀の空間デザイン』 彰国社 2003年
関連する資料を必要に応じ配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
担当する回のレポートおよび発表、最終レポートおよび発表、また討論への取り組み状況を勘案しながら総合的に評価する。 |
質問への対応 | 授業終了後に受けつける。あるいは、下記の研究室を来室されたい。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎5号館7階575B室(田所研究室) 連絡先はガイダンス時に通知する。 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 17:00 ~ 18:00 5号館7階575B室(田所研究室)
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学生への メッセージ |