2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 |
建築構造解析特論
有限要素法による構造物の非線形解析手法
|
||
---|---|---|---|
設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 長沼 一洋 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C35C |
クラス |
概要
学修到達目標 | 構造解析法の一つである有限要素法の基礎について学び,それを用いて種々の形式の建築構造物が地震などの外荷重を受けた場合の挙動を解析する手法について学習する。また,鉄筋コンクリート構造物の静的弾塑性解析および地震応答解析の事例を紹介することにより,構造物が破壊に至るまでの非線形挙動に関する理解を深める。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
授業は基本的に講義形式とし,必要に応じてパワーポイントを利用して具体的な事例を紹介する。また,簡単な解析対象を設定し,それを各自がモデル化する課題を与え,プレゼンテーションすることで,お互いに比較,評価を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部での構造関連の講義(鉄筋コンクリート構造,構造力学,材料力学)を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 有限要素法の概要/有限要素法の発展の歴史,鉄筋コンクリート構造への適用とその活用方法 |
---|---|
第2回 | 応力テンソルの定義/応力の種類と特徴,応力の主軸,応力テンソルの不変量,応力の変換方法 |
第3回 | ひずみテンソルの定義/ひずみの種類と特徴,ひずみの主軸,ひずみテンソルの不変量,ひずみの変換方法 |
第4回 | 応力とひずみの関係/平面応力状態,平面ひずみ状態,3軸応力状態,等方性材料と異方性材料 |
第5回 | 有限要素法の基本理論/連続体解析の古典的手法,離散化による近似手法,仮想仕事の原理,有限要素法の定式化 |
第6回 | 有限要素の種類/三角形要素,四辺形要素,板曲げ要素,シェル要素,六面体要素,適合変位関数に基づく要素剛性行列の誘導 |
第7回 | 線形解析と非線形解析/微小変形理論,大ひずみと大変形,幾何学的非線形,材料非線形,非線形求解法 |
第8回 | 鋼材料のモデル/基本的特性,塑性理論,降伏基準,関連流れ則,弾塑性応力-ひずみ関係式の誘導 |
第9回 | コンクリートのモデル/基本的特性,多軸応力下の破壊条件,直交異方性理論,主な材料構成則 |
第10回 | ひび割れモデル/離散ひび割れモデルと分散ひび割れモデル,固定ひび割れモデルと回転ひび割れモデル,非直交ひび割れモデル |
第11回 | 鉄筋とコンクリートの付着モデル/付着応力-すべり関係,ボンドリンク要素による付着すべりの表現,テンションスティフニング特性 |
第12回 | 鉄筋コンクリート構造の解析例/静的単調増加荷重に対する解析,正負繰り返し荷重に対する解析,地震力(加速度)に対する解析 |
第13回 | プレゼンテーション(1)/事前に与えられた課題に関する発表と討議(その1) |
第14回 | プレゼンテーション(2)/事前に与えられた課題に関する発表と討議(その2) |
第15回 | まとめと今後の展望/講義全体を通しての復習と重要事項の確認,質疑応答,今後の研究課題,将来展望など |
その他
教科書 |
教科書は特に使用しない
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
関連資料および文献を必要に応じて配布
|
成績評価の方法 及び基準 |
レポートなど課題の成果物(40%),プレゼンテーション内容(40%),質疑応答状況(20%) |
質問への対応 | 定期的にオフィスアワーを設ける |
研究室又は 連絡先 |
白井研究室 Tel: 03-3259-0708 |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 18:10 ~ 19:00
|
学生への メッセージ |
実例を交えて,なるべく分かりやすい講義を心がけます。 |