2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 |
建築構造特論Ⅱ
限界状態設計法の展開
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 神田 順 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C36A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 限界状態設計法の枠組みを理解し、その利点を生かした設計例を学ぶことから、構造設計の意義を考える。特に確率論に基づく構造安全性の概念を理解し、それが建築構造設計の設計条件式の形で実用化できることを学ぶ。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義を主とするが、部分的に学生の発表の時間を設け、討論を促す。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
構造力学、確率統計の基礎、鉄筋コンクリート構造、鋼構造について基礎的な知識を有すること |
授業計画
第1回 | はじめに:講義全体の内容を紹介し、設計例発表の趣旨について解説する |
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第2回 | 信頼性設計(1):確率分布、信頼性指標、破壊確率など基礎知識を提供する |
第3回 | 信頼性設計(2):信頼性指標から設計条件式を導き、限界状態設計法の枠組みを示す |
第4回 | 荷重の確率モデル:極値分布を紹介し、限界状態設計法における荷重の扱いについて論ずる |
第5回 | 風荷重:風荷重の主要なパラメータについて論じ、高層住宅の居住性など風荷重特有の問題を考える |
第6回 | 地震荷重:地震荷重の主要なパラメータについて論じ、確率論的なモデルの利点と限界を考える |
第7回 | 目標安全性:総費用最小化原理を紹介し、構造設計における活用法を論ずる |
第8回 | 国際基準:ISOやヨーロコード、米国のIBCなど海外の実情を紹介する |
第9回 | 設計例(1):性能記述、建築主との対話 |
第10回 | 設計例(2):変形に基づくクライテリア |
第11回 | 設計例(3):システムの表現、層崩壊の防止 |
第12回 | 設計例(4):時間と環境の配慮 |
第13回 | 設計例(5):木構造への展開 |
第14回 | 設計例(6):性能に対する経済性の把握 |
第15回 | リスク・コミュニケーション:まとめとして専門家の知識伝達について論ずる |
その他
教科書 |
神田順(監修)高田毅士他(著) 『限界状態設計法の挑戦』 建築技術 2004年 第1版
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
神田順 『建築構造計画概論』 共立出版 2012年 第1版
神田順 『安全な建物とはなにか』 技術評論社 2010年 第3版
神田順 『耐震建築の考え方』 岩波科学ライブラリー57 岩波書店 1997年 第3版
日本建築学会 『建築物の限界状態設計指針』 日本建築学会 2002年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
レポートを3回提出し、その総合点で評価する。 |
質問への対応 | 随時、質問を受け付ける |
研究室又は 連絡先 |
6号館568 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
参考書や類似の本を読んで、構造設計の意義を自分の頭で考えて下さい。 |