2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 設計方法特論 | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 今村・横河・山梨 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C46A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築が設計者の意思や思想の表出を超えて社会的産物となる以上、依頼者及び社会に対する説明責任がある。設計条件がプロジェクトごとに毎回異なる特性があり、論理的な思考といえども合意形成のプロセスは常に一様でなく、土地や文化、社会的状況などによって様々である。優れた建築が作り出される背景や設計条件を独自の方法によって再編し、設計手法を論理的に分析することで、自らが行う設計への手掛かりを学ぶ。 |
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授業形態及び 授業方法 |
建築が人の知恵と材料・構法の成果であるという認識に基づき、優れた建築を創るために、設計プロセスにおいてどのようなチーム力・発想力・分析力・評価力・統合力等が発揮されているのか、建築作品から解き起こし、どのような設計理論があるのかについて考察する。また、建築に内在する公共性概念について考えるべく授業を構成している。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
選択 毎回の授業の復習が各自の設計方法へのレゾンデートルとなっていく。言葉や手法を樹分のものとなるように習得する事。 |
授業計画
第1回 | 授業スケジュールと講義概要、授業の狙いと成績評価について |
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第2回 | 設計事例に見るプロセスと設計方法(1) |
第3回 | 設計事例に見るプロセスと設計方法(2) |
第4回 | 設計チームの構成と役割/空間設計を統合する力とコラボレーション/拡張する建築デザイン分野と縮小する総合デザイン性 |
第5回 | 設計のプロセス/ 意匠性の追求と拠り所となる場所性/社会性/機能性、 協調と統合を目指す構造/設備/法規/材料/構法/都市/街並み |
第6回 | 建築家研究/ 建築図面から設計手法を解析する/建築家のデザインコード |
第7回 | 設計における合意形成と説明責任accountability/ 公共性の概念と設計手法/公共圏と公共空間/市民参加による設計手法/CS(顧客満足度) |
第8回 | 建築デザインの力と弱さ/ビルディングタイプの起源と初源的な空間形式の力/社会認識から空間設計へ |
第9回 | 建築の評価と建築デザインの評価 |
第10回 | 建築生産システムと建築デザイン/建築生産技術と建築手法/先端技術の調達とデザイン |
第11回 | 設計方法論1/プログラムと建築設計方法 |
第12回 | 設計方法論2/空間と建築設計方法 |
第13回 | 現代建築論/モダンデザインとその後の建築論 |
第14回 | 建築批評/現代メディアとジャーナリズムにおける建築 |
第15回 | 理解度確認のための解説とレポート課題についての解説 |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
今村雅樹+小泉雅生+高橋晶子 『「パブリック空間の本」 公共性をもった空間の今までとこれから』 彰国社 2013年 第1版
「パブリック空間の本」は単なる公共建築の建築計画学にとどまらず、幅広く今までとこれからの社会におけるパブリック空間のあり方を解いた本である。多様性と複雑性のために書かれている。
上記参考書以外に参考資料を授業時間毎に配布
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成績評価の方法 及び基準 |
レポートによる評価 |
質問への対応 | 授業中に指示する |
研究室又は 連絡先 |
今村雅樹:駿河台校舎5号館8階589B室、imamura@arch.cst.nihon-u.ac.jp 03-3259-070:駿河台校舎5号館8階587B室、 |
オフィスアワー |
木曜 駿河台 17:00 ~ 18:00
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学生への メッセージ |
優れた作品の陰に潜んでいる設計者の思考、設計プロセス、その思考過程を読み解き、設計に関する論理的手法、建築の公共性概念等について考察することは、建築設計の思想・理念、土地や文化、社会状況、建築技術等を考えることであり、設計実務の理解を助けるものとなる。 |