2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 |
防災工学特論
防火・防災計画から見た安全・安心について
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 菅原 進一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C53A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 災害を抑止するというこれまでの考え方から「災害は起こるものである」とする卒災の考え方を導入し、人命・財産を守るための学習(卒災学習)を既往の防災学習と比較検討しつつ、受講者との対話や小論文の出題を通して災害対応能力を高めること本学習の目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義・課題討論などを設定して授業を進める。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
各種事故・災害の情報を技術的あるいは人的要素の面から考える習慣を養うため、既往の災害研究や関連法令に関する文献等の情報の習得に務めること。 |
授業計画
第1回 | 防災工学の位置づけを解説し、授業の進め方、講義の流れ、評価の方法などについて概説する。 |
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第2回 | 安全と安心:安全と安心の基本的考え方を考察する。 |
第3回 | 防災と卒災:両者の考え方の違いを事故や災害の事例を基に具体的に考え、安全と安心につながる課題を設定し議論も行う。 |
第4回 | 安全に関わる標準・基準(1):標準・基準の考え方および安心感との関連について考える。 |
第5回 | 安全に関わる標準・基準(2):国内外の規格・基準の特徴を述べ、安全安心の観点から中間レポート課題を出題する。 |
第6回 | 火災の歴史と防火思想の変遷:江戸から現在までの系譜を概観し、火災や自然災害について対応する方法について考える。 |
第7回 | 提出されたレポートの発表とそれに関する質疑を行いプレゼンテーション能力を高める。 |
第8回 | 火災安全に関わる法律(1):消防法・消防組織法と建築基準法の概要について解説する。 |
第9回 | 火災安全に関わる法律(2):消防法・建築基準法における性能規定の内容について具体的な課題を設定し調査研究し結果を報告する。 |
第10回 | 火災現象と火災安全工学(1):火災現象と制御技術の概要について調査研究する。 |
第11回 | 火災現象と火災安全工学(2):煙流動と避難安全性、人間の行動特性について調査研究する。 |
第12回 | 火災現象と火災安全工学(3):燃焼発熱と建築構造工法の防火・耐火性について調査研究する。 |
第13回 | 性能的火災安全検証法(1):避難安全性能検証法に基づく設計事例について調査研究する。 |
第14回 | 性能的火災安全検証法(2):耐火性能検証法と事例検討について調査研究する。 |
第15回 | 調査研究結果について各自プレゼンテーションを行い、今後の課題提起を中心に災害対応に関する思考力を確認するため、最終レポートの提出を求める。 |
その他
教科書 |
日本火災学会 『はじめて学ぶ建物と火災』 共立出版 2007年 第1版
講義で使用する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
菅原進一 『都市の大火と防火計画』 共立出版 2003年 第1版
授業の際、参考とする。
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成績評価の方法 及び基準 |
レポートの提出をもって最終試験に替える。 |
質問への対応 | 授業中に対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
sugasuga@beige.ocn.ne.jp sugahara_s@seinokyo.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
「災害は起こるもの」とし、自然と共に生きる方法論(卒災)について東日本大震災や阪神淡路大震災の事例研究を通してよく学んでください。 |