2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 構造動力学特論 | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 秦 一平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C54B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築構造物の対(地)震設計のための方法論を学ぶことを目標にしている.近年は,大きな地震が頻繁に発生し,今後も大きな地震が発生することは予測されている.そのため,地震に対して免震・制震構造の特徴および設計方法についての基礎知識を学ぶ必要がある.そこで,本特論では免震・制震構造の設計目標に対する最適解を見つける方法論を講義を通して学ぶことを目標にしている. |
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授業形態及び 授業方法 |
振動工学の基礎知識の復習と弾塑性振動理論の導入部を、配布する計算プログラムを利用しながら、学んでいく。そのため,ノートパソコン(Windows版)を必要とする.また,実際の設計としてどのようなダンパーのデバイスが利用されているかを、実物あるいはアニメーション画像で、体験しながら勉強する。また、動力学設計の感性を養うため、数回の課題により授業内容を理解してもらう.また,グループで免震または制震構造物の設計をしてもらい,設計思想を発表してもらう. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
行列式を含む線形代数学、微分方程式、応用力学、構造力学などの基礎知識があれば、十分にマスターできる。この授業では少なくても免震構造の構造計画はできるようになるので、必ず、出席し、その時間中に基本事項をマスターすることである。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス・振動工学復習①(振動方程式の基礎) |
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第2回 | 振動工学復習②(構造物のモデル化と多自由度系の振動方程式の構成) |
第3回 | 減衰と固有値解析 |
第4回 | 地震動の応答スペクトルとモーダルアナリシス |
第5回 | 応答倍率曲線と固有値解析の関係(定点理論を基本とした最適設計法)① |
第6回 | 応答倍率曲線と固有値解析の関係(定点理論を基本とした最適設計法)② |
第7回 | 制震構造物の構造計画① |
第8回 | 制震構造物の構造計画② |
第9回 | 履歴減衰を有する系の特性と固有値解析 |
第10回 | 粘性減衰と履歴減衰の複合系の固有値解析 |
第11回 | 免震構造物の構造計画①(応答性能設計図表を用いた免震設計法) |
第12回 | 免震構造物の構造計画②(上部構造を考慮した免震設計法) |
第13回 | 免震・制震構造物の設計するうえでの留意事項 |
第14回 | 最終課題演習 |
第15回 | 最終課題発表会 |
その他
教科書 |
石丸 辰治 『応答性能に基づく「対震設計」入門』 建築技術 2008年 第1版
本書は,授業で扱う内容をほぼ取り扱っているため,授業での補足などをこの本
で理解してほしい.
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石丸 辰治 『応答性能に基づく「対震設計」入門』 彰国社 2004年 第1版
柴田 明徳 『最新 耐震構造解析』 森北出版㈱ 第2版
日本建築学会 『免震構造設計指針』 丸善 2001年 第3版
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成績評価の方法 及び基準 |
レポート課題の提出状況と最終課題に対する理解度で評価する |
質問への対応 | オフィスアワー:金曜日・13:00~14:00・駿河台校舎5号館564B室(秦) |
研究室又は 連絡先 |
駿河台5号館6階564B室(秦) |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 13:00 ~ 14:00
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学生への メッセージ |
受講学生のレベルにあわせて,理解してほしいポイントを明確にし,わかりやすく説明しますので興味のある方はぜひ受講をしてください.また,免震・制震の設計は年々発展しているので,授業内容も変わっていきます.すでに単位を取得した人も興味があれば受講していただいても構いません. |