2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 海洋建築工学専攻
設置情報
科目名 | 海洋開発政策特論 | ||
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設置学科 | 海洋建築工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 近藤 健雄 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | D13A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 海洋開発は軍事的ヘゲモニーの時代を経て、人類共存の道標としての資源開発を通して平和的海洋空間の利活用の時代を迎えつつある。少なくとも過去1世紀にわたる海の歴史的技術発展の背景を理解した上で、人類があるいは民族が国際社会の中で生存する術を本講座で学び、自律して自ら考えて自ら行動する基礎を教授する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
基本的にはディベート形式で授業を進行する。最初にパワーポイントを用いて約40分のプレゼンテーションを行い、その話題に沿って受講者を指名して討論を行う。また、隔週毎にテーマを与えて、自ら文献調査を行って課題に沿ったレポートを提出する。最後の週で、自ら選定した課題を設定し、それに対して新しい知見を創造してパワーポイントによるプレゼンテーションを行うものである。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
海洋開発の歴史、海洋資源の分類と技術開発、世界の海洋資源分布、国際海洋法の歴史、戦略兵器と資源戦略、ミリタリーエンジニアリングとシビルエンジニアリングの違い、日本の海洋基本法、海洋基本計画 |
授業計画
第1回 | 海洋政策とは:公共政策、安全保障政策、環境政策、資源政策、防衛政策、プレゼンス、基本法 |
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第2回 | 海洋資源開発とは:海洋資源の分類、資源探査と開発、新しい資源の発見(マンガン団塊、熱水鉱床、レアメタル)、海洋資源と海洋の環境資質 |
第3回 | 国土開発計画としての全国総合開発計画:戦後の国土計画、第1次~第3次全総計画、第4次全総計画、第5次全総計画、全総計画がもたらした便益と弊害 |
第4回 | 21世紀の社会資本整備:海洋開発プロジェクトの総括、20世紀の海洋開発、21世紀の海洋開発、石油資源はなぜ無くならないのか(50年で枯渇するカラクリ)、海のインフラ |
第5回 | 海洋法の歴史:バイキングからコロンブス、トルデシリャス条約(スペインとポルトガルによる世界二分説)、大航海時代、万国公法(坂本竜馬の知恵)、トルーマン大統領と大陸棚条約 |
第6回 | 海洋法の基本:国連海洋法の歴史、国土及び領海、基線、接続水域、排他的経済水域、公海、大陸棚条約、アメリカ合衆国大統領と海洋法(トルーマンとケネディ) |
第7回 | 都市再生とウォーターフロント再開発:地球人口100億人とわが国人口7千万人の予測、限界集落と消滅都市、アメリカのウォーターフロント都市再開発、小泉内閣の都市再生の取り組み、阿部内閣の地方都市の活性化取り組み、選択と集中 |
第8回 | 国境をめぐる軋轢:沈黙の艦隊としての潜水艦、原子力潜水艦の意味、航空母艦のプレゼンス、中国の戦略、アメリカの戦略、ロシアの戦略、戦略なき国家日本 |
第9回 | 中国の長期ビジョンと海洋戦略構想:アジア太平洋と中東への真珠ネックレス構想、アメリカと二分する新トルデシリャス条約、孫子の兵法と海洋戦略、日本の脅威とは |
第10回 | 海洋基本法:成立の背景、韓国と竹島、中国と尖閣諸島、ロシアと北方4島、海洋資源争奪戦、戦略物資としての石油・レアメタル・熱水鉱床、海洋基本法の成立過程 |
第11回 | 海洋基本法と海洋基本計画:第1次海洋基本計画、第2次海洋基本計画、アクションプログラムの課題とプロジェクトの運営 |
第12回 | 海洋基本法と沿岸域管理:沿岸域管理の概念、アメリカ・サンフランシスコ発祥の意味、アメリカの法律としてのCZM、沿岸域管理と統合的沿岸域管理へとシフト、海岸法との整合性 |
第13回 | 海洋立国論:日本周辺の海洋資源、海洋技術開発の向かうべき方向、日本のプレゼンスと資源戦略、次世代のわが国を担う海洋の資源 |
第14回 | 海上都市の系譜:アームストロングのシードローム計画、菊竹清訓の大海原計画、ハワイフローティングシティ計画、沖縄アクアポリス計画、浮体構造物の技術開発 |
第15回 | 21世紀の人類生存のための海洋プロジェクトの提案:学生からのプレゼンテーション |
その他
教科書 |
海洋政策研究財団 『海洋白書2014』 海洋政策研究財団 2014年
山田吉彦 『海の政治経済学』 成山堂書店 2007年
特に固定した教科書は使用しない。事前に準備すべき資料を指定するのでインターネットまたは図書館で調査すること。話題提供として日本経済新聞に掲載された海洋開発、海洋法、海事関連記事をコピーして授業で配布する。それらを元にディスカッションを行う、
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
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成績評価の方法 及び基準 |
出席、レポート、ディスカッション参加率などを勘案して評価する。出席は3分の1以下は不可、レポートは5回程度出すので3回未提出者は不可、また、ディスカッションは毎回指名するので必ず1回は自分の意見を開示すべきである。 |
質問への対応 | 授業中でも終了後でも口頭による質疑応答を歓迎する。または、メールによる質問でも必ず回答する。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:kondo.takeo@nihon-u.ac.jp 研究室:13号館特任教授室(3階の海建事務で確認) |
オフィスアワー |
月曜 船橋 11:00 ~ 17:00 13号館3階の海建事務室で問い合わせてください
金曜 船橋 09:00 ~ 17:00 13号館3階の海建事務室で問い合わせてください
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学生への メッセージ |