2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 海洋建築工学専攻
設置情報
科目名 | 海洋建築構造工学特論Ⅰ | ||
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設置学科 | 海洋建築工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 浜原 正行 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | D54B |
クラス |
概要
学修到達目標 | せん断破壊を起こすプレストレストコンクリート(以後、PC)や鉄筋コンクリート(以後、RC)のようなコンクリート系部材は一般にエネルギー消費能力と靭性に乏しい挙動を示す。したがって、設計に際してはせん断破壊が起こらないよう細心の注意を払う必要がある。せん断破壊を回避するためには既存のせん断設計式を使いこなせるだけでは十分とは言えず、部材のせん断抵抗とせん断破壊のメカニズムに熟知しておく必要がある。この授業では、上記のメカニズムを把握した上でコンクリート系部材のせん断設計ができるようななるよう講義を進める。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義と演習を繰り返すことによって理論と実践の両方に強くなるようにする。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
応用力学Ⅰ、Ⅱの知識があることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | ・ガイダンス:講義内容の概要と目標/講義方針と講義を受けるにあったっての注意事項 ・PCとRCの力学的特性 |
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第2回 | コンクリート系部材の破壊モードの特徴と注意事項 対角線状せん断破壊/せん断引張破壊/付着割裂破壊/せん断圧縮破壊/曲げ破壊 |
第3回 | コンクリート系部材のせん断ひび割れ強度-1 弾性部材のせん断応力 |
第4回 | コンクリート系部材のせん断ひび割れ強度-2 RC部材とPC部材の主応力とモールの応力円 |
第5回 | コンクリート系部材のせん断ひび割れ強度-3 RC部材とPC部材のせん断ひび割れ強度/PC部材の主応力式に基づいた長期せん断設計法 |
第6回 | 2~5回の講義に関連した演習とレポートの提出 |
第7回 | コンクリート系部材のせん断ひび割れ発生後の挙動-1 せん断補強筋による負担せん断力と軸方向鋼材の付着性能 |
第8回 | コンクリート系部材のせん断ひび割れ発生後の挙動-2 せん断補強筋以外の要素による負担せん断力(アーチ作用による負担せん断力ほか) |
第9回 | コンクリート系部材のせん断設計法-1 わが国のせん断規基準(PC技術基準、RC耐震性能指針ほか)と問題点 |
第10回 | コンクリート系部材のせん断設計法-2 各国のせん断規基準(ACI, NZC,Fibほか)と問題点 |
第11回 | 6~10回の講義に関連した演習とレポートの提出 |
第12回 | コンクリート系骨組の柱梁接合部‐1 柱梁接合部の入力せん断力と設計用せん断力/柱梁接合部の破壊モード |
第13回 | コンクリート系骨組の柱梁接合部‐2 柱梁接合部を含む骨組の変形性状 |
第14回 | コンクリート系骨組の柱梁接合部の設計法と問題点 PC技術基準、RC耐震性能指針、ACI, NZC |
第15回 | 12~14回の講義に関連した演習とレポートの提出 |
その他
教科書 |
講義用テキストを配布する.
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
日本建築学会 『RC造建物の耐震性能評価指針指針・同解説』 丸善 2004年 第1版
日本建築センター 『PC造技術基準解説及び設計・計算例』 全国官報販売共同組合 2009年 第1版
M. Collins, D. Michell, Prestressed Concrete Structure, Prentice Hall, 1 edition
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成績評価の方法 及び基準 |
演習で提出されたレポートで講義の理解度をチェックし採点する。 |
質問への対応 | 随時対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
1366 浜原・福井研究室 047-469-5527 hamahara@ocean.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 船橋 10:00 ~ 12:00
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学生への メッセージ |
シラバスを見ると難しそうだと思うかもしれないが、できるだけ分かりやすく講義するので、力学が不得手な学生も安心して受講してください。 |