2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 機械工学専攻
設置情報
科目名 | 振動工学特論Ⅰ | ||
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設置学科 | 機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 渡辺 亨 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E34A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 振動学の概要の理解(振動現象の基礎、1自由度自由振動、1自由度強制振動と周波数応答、多自由度連成振動、分布定数系の振動、モデル化、非線形振動)とパッシブ振動制御の原理の理解(除振、免振、制振、パッシブ動吸振器) |
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授業形態及び 授業方法 |
主に板書。必要に応じて計算機を用いたデモンストレーションなども行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
特に無いが、工業力学を理解している事が望ましい。 |
授業計画
第1回 | 振動とは何か(ガイダンス、自由度、線形性、保存則、モデル化など基礎概念の復習) |
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第2回 | 1自由度系の自由振動 振動現象の基礎となる概念の復習(慣性力・復原力・減衰力,固有振動数・減衰比) |
第3回 | 1自由度系の強制振動 強制振動における座標の取り方(絶対変位・相対変位) |
第4回 | 1自由度強制振動系の周波数応答 「周波数応答」の概念の復習と,座標の取り方が与える特性 |
第5回 | 多自由度系の振動その1(連成振動とモード) 行列運動方程式を導入し,固有値=固有振動数と固有ベクトル=モードを理解する |
第6回 | 多自由度系の振動その2(モード等価質量) 「モード空間」の概念を導入し,モード空間における質量の意味を理解する. |
第7回 | 分布定数系の振動その1(弦の振動) 弦の運動方程式(偏微分方程式)の導出と,変数分離法による求解,波動伝播速度 |
第8回 | 分布定数系の振動その2(はりの振動その1) 材料力学に基づくはりの運動方程式(偏微分方程式)の導出 |
第9回 | 分布定数系の振動その3(はりの振動その2) 変数分離法によるはりの振動の求解,はりの波動伝播速度の周波数依存性 |
第10回 | 回転機械の振動の基礎 基礎的概念・事象の解説(軸の不釣合いと危険速度,自動調芯性,ふれまわりなど) |
第11回 | 非線形振動の基礎 基礎的概念・事象の解説(硬性ばね・軟性ばねの新道徳性,パラメータ励振など) |
第12回 | 不規則振動の基礎 基礎的概念・事象の解説(確率過程,自己相関・相互相関,パワースペクトルなど) |
第13回 | パッシブ振動制御 各種制振原理の紹介、除振、免振、制振,動吸振器・事例紹介 |
第14回 | 平常試験 |
第15回 | 平常試験の解説 |
その他
教科書 |
背戸一登 『構造物の振動制御』 コロナ社 2006年 第1版
「構造物の振動制御」に関する書籍であるが,振動学の基礎から事例まで幅広く含んだ良書であり,振動制御の学習には最適である。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
背戸一登・丸山晃一 『振動工学-解析から設計まで-』 森北出版 2002年 第1版
振動学の教科書。特に多自由度系のモデリングのところが詳しい。
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成績評価の方法 及び基準 |
レポート(80%)および平常試験(20%)で評価する。 |
質問への対応 | 随時質問を受けます。 |
研究室又は 連絡先 |
3号館345室,E-mail:toruw@mech.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 10:40 ~ 12:10 3号館345室
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学生への メッセージ |
本講義はパッシブな減衰設計を扱いますが、アクティブな減衰設計を振動工学特論2で扱いますので、引き続き、振動工学特論2を受講することをお勧めします。 |