2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 精密機械工学専攻
設置情報
科目名 | 応用数学Ⅱ | ||
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設置学科 | 精密機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 山本 修一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | F32B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 振動,拡散,波動など動きが伴う現象の把握に,いかに微分方程式が重要な役割を果たすかを学ぶ.特に,Mathematica のアニメーションを活用しながら,解として計算される式とその式が表現する動きを実際に見ることで培われる新しい応用力に期待する. |
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授業形態及び 授業方法 |
応用数学 I 同様に,ビジュアルな視点から感得させる授業展開になる.しかし,解を自分で計算できる力も重要なので演習問題も提出する.その場合は自分で算出したものをビジュアルに観察しより理解が深まるようにする. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
微分積分学(積分法,偏微分),線形代数学(行列,行列式,線形空間), 微分方程式の初歩および応用数学 I (フーリエ解析の初歩)を履修していることが望ましい(科目等履修生にも適用). |
授業計画
第1回 | 単位取得に関する説明と微分方程式の解で表現される現象(振動,拡散その他)を視覚的に外観する. |
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第2回 | 常微分方程式の解法(差分近似解法を通して微分方程式を解く意味を学び,解析的な解法との関係を,簡単な例を通して視覚的に理解する) |
第3回 | 定数係数の2階線形微分方程式1(微分方程式の係数の連続的変化に伴う解の表現を,解が表すグラフの変化として観察し,この微分方程式の解が表現する視覚的な挙動を理解する) |
第4回 | 定数係数の2階線形微分方程式2(電気回路に対して,微分方程式の解で表現される電流を観察しながら微分方程式の重要性を理解する) |
第5回 | 線形微分方程式の解の性質(線形代数を応用して解の一意性について理解する) |
第6回 | 定数係数の線形微分方程式(基本行列(解)による解法と実際の挙動を観察する) |
第7回 | 2階線形偏微分方程式(常微分方程式との違いと定数係数の2階線形偏微分方程式の標準形について学ぶ) |
第8回 | 偏微分方程式と境界値問題(簡単な熱方程式を通して,境界条件や解の挙動を視覚的に観察し,偏微分方程式を理解する) |
第9回 | 拡散方程式の解法1(差分近似解法を通して,拡散方程式を解く意味と境界条件の必要性を理解する) |
第10回 | 拡散方程式の解法2(拡散方程式の解法においてフーリエ級数展開の応用の仕方を学ぶ) |
第11回 | 演習(各自,拡散方程式をいろいろな境界条件で計算によって解き,得られた解の挙動を観察してさらに理解を深める) |
第12回 | 波動方程式の解法(ダランベールの公式を利用した解法について学び,その解の挙動を観察する) |
第13回 | 波動方程式の解とその性質(差分近似解法を通して波動方程式を解く意味を理解し,波動方程式の解の性質を学ぶ) |
第14回 | 偏微分方程式とフーリエ変換(フーリエ変換を応用する解法を学び,その解の挙動を観察する) |
第15回 | 授業で学んだことの確認とレポート指導 |
その他
教科書 |
特に使用しない
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
M.ブラウン著,一楽重雄他訳 『微分方程式 下 その数学と応用』 シュプリンガー・フェアラーク東京 2001年 第初版
E. クライツィヒ 『フーリエ解析と偏微分方程式』 技術者のための高等数学3 培風館 2007年 第8版
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成績評価の方法 及び基準 |
レポートで60%, その他(授業中および演習における問題解法の状況)を40%で,GPA制度の基準に沿って総合評価する. |
質問への対応 | 講義終了後,E-Mail,または研究室にて対応する. |
研究室又は 連絡先 |
8号館848A研究室,℡(内線)8749 |
オフィスアワー |
水曜 船橋 15:00 ~ 16:00
金曜 船橋 12:30 ~ 13:00
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学生への メッセージ |
レポートは講義終了時に手渡しか,上記研究室(レターケース)へ提出すること.また,授業中に使用したファイルをポータルサイトに置くことがあるので,Mathematica をインストールすることを薦める. |