2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 | 信号処理特論 | ||
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 古川 慎一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜6 土曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | H16A H62A |
クラス |
概要
学修到達目標 | デジタルフィルタの設計法,デジタル信号伝送系の周波数特性,FFTなどデジタル信号処理に関する内容で基本的な部分を講義する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
大学院の授業は教師が一方的に説明するのではなく、授業を進めるなかで受講者とのコミュニケーションをとり理解の程度をフィードバックできるようにする。学部で学習したことでも理解していないため授業の進行に支障をきたす場合は復習の授業を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部の電気回路の基礎,電気回路Ⅰ及び演習,電気回路Ⅱ及び演習,回路の応答,デジタル回路,回路とシステムの基礎,情報工学を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | デジタル信号回路の基礎:アナログの積分回路を例に取り上げ,微分方程式を差分方程式で近似し、デジタル信号回路の構成と特性を比較する。 |
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第2回 | 離散時間信号の性質:連続時間信号と離散時間信号の関係を学び、離散時間信号の性質を理解する。 |
第3回 | 離散時間システムとフィルタ:入出力信号と畳み込み積分の関係を理解し、離散時間システムにおけるフィルタの役割について学ぶ。 |
第4回 | 因果律と安定性:離散時間システムを構成するために重要な条件となる因果律と安定性について学ぶ。 |
第5回 | Z変換の基礎:離散時間システムにおいて有用な演算子法であるZ変換の理論とその公式について学ぶ。 |
第6回 | 課題の発表と質疑:第1回から第4回までの課題をまとめ、発表および質疑討論を行う。 |
第7回 | 逆Z変換について:Z変換により得られた結果を離散時間系に戻すための逆Z変換の計算法について学ぶ。 |
第8回 | Z変換の応用:離散時間システムにZ変換(逆Z変換を含む)を適用した場合の具体例について学ぶ。 |
第9回 | システム関数について:システム関数の周波数特性と位相特性について学ぶ。 |
第10回 | 差分方程式とデジタルフィルタ:差分方程式を用いたディジタルフィルタ(FIRとIIR)の解析法について学ぶ。 |
第11回 | 差分方程式のZ変換:差分方程式のZ変換とインパルス応答について学ぶ。 |
第12回 | デジタルフィルタの表現方法:ディジタルフィルタの状態変数表現と伝達関数表現について学ぶ。 |
第13回 | 離散時間回路網:直接形,従属形,並列形,格子形,状態変数形 |
第14回 | 離散フーリエ変換(DFT)と高速フーリエ変換アルゴリズム(FFT) |
第15回 | 課題の発表と質疑討論 |
その他
教科書 |
必要に応じて資料を配付する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
L.B.Jackson, Digital Filters and Signal Processing, Kluwer Academic Publishers, 1995, 3 edition
辻井,鎌田 『デジタル信号処理』 デジタル信号処理シリーズ 昭晃堂 1990年 第5版
辻井重男監修 『デジタル信号処理の基礎』 電子情報通信学会編 1993年 第5版
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成績評価の方法 及び基準 |
2~3回の課題に対してレポートを提出させ,課題の発表と質疑討論を行った結果を評価する。 |
質問への対応 | 質問は歓迎する。但し「この問題はどの様にして解くのか」ではなく「自分ではここまでしか解けない。この先は」の質問をすること。 |
研究室又は 連絡先 |
研究室、メールアドレス等は後で指示する。 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
火曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
木曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
金曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
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学生への メッセージ |
大学院での講義は教師がシラバスの計画に従って授業をするだけではない。出席した学生がどこまで理解しているか,どの部分が説明不足か,等を学生とコミュニケーションをとりながら進める。 |