2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 電子工学専攻
設置情報
科目名 | 半導体集積回路Ⅰ | ||
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設置学科 | 電子工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 高橋 芳浩 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J33A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 高密度・高集積化が進み,小型・軽量・高性能な集積回路は,あらゆる産業に欠かせない電子 部品となっている.本講義では,集積回路(主にメモリ)技術を必要とする際に対応ができるように十分な基礎知識を養う.また,学会誌の論文や解説記事を読む上で困難を覚えない程度になることを目標とする. |
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授業形態及び 授業方法 |
基本的に講義形式で講義を進める. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
半導体物理の基礎,デバイス物理の基礎,アナログ・デジタル回路の基礎知識を有すること. |
授業計画
第1回 | 集積回路の歴史的発展: トランジスタの発明から現在の大規模集積回路に至る技術変遷を学ぶ |
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第2回 | 集積回路基礎知識 (1): 半導体材料の各種特性について学ぶ |
第3回 | 集積回路基礎知識 (2): 集積回路中における単位デバイス(ダイオード,トランジスタ)の構造および基本特性について学ぶ |
第4回 | MOS構造の原理: 電圧印加に伴う半導体表面の空乏層,電荷密度,容量の変化などについて学ぶ |
第5回 | MOSFETの構造および特性: 半導体集積回路の基本的構造であるMOSFETの構造・特性について学ぶ |
第6回 | インバータ回路: MOSFETを使用した各種インバータ回路の構成と動作原理について学ぶ |
第7回 | CMOS回路: CMOS構造を用いた各種ロジック回路の構成と動作原理について学ぶ |
第8回 | DRAMの構成と動作: コンピュータのメインメモリとして多用されるダイナミックRAMの構造や動作原理について学ぶ |
第9回 | SRAMの構成と動作: リフレッシュが不要なスタティックRAMの構造や動作原理について学ぶ |
第10回 | 半導体不揮発性メモリの構成と動作: 記憶保持に電源が不要な不揮発性メモリの構造や動作原理について学ぶ |
第11回 | 新しいメモリ素子: FERAMやMRAMなど,新たなメモリデバイスの構造や動作原理について学ぶ |
第12回 | 次世代デバイス: SOI (Silicon On Insulator) など次世代のデバイスについて学ぶ |
第13回 | 半導体集積回路の信頼性 (1): 集積回路の劣化機構について学ぶ |
第14回 | 半導体集積回路の信頼性 (2): 宇宙空間など特殊環境下での信頼性低下などについて学ぶ |
第15回 | 現在の研究動向: 学会などで多く取り上げられている研究動向について紹介する |
その他
教科書 |
各項目について資料を提示するにで,特に教科書は指定しない.
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
松波弘之,吉本昌広 著 『半導体デバイス』 series電気・電子・情報系 共立出版
柳井久義,永田謙 著 『新版 集積回路工学 (1), (2)』 大学講義シリーズ コロナ社
菅野卓雄監修,伊藤隆司 編著 『ULSIデバイス・プロセス技術』 電子情報通信学会
『ICガイドブック』 電子情報技術産業協会
S.M. Sze, VLSI Technology, McGraw-Hill Science
ICガイドブックは専門用語や簡単な説明が載っている.上記の参考書の他に,IEEE等の学会論文誌や専門雑誌を参考にすることを薦める.
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成績評価の方法 及び基準 |
演習,宿題,レポートを総合的に評価する. |
質問への対応 | 研究室にて対応 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎425号室 E-mail ytaka@ecs.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 10:30 ~ 11:30
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学生への メッセージ |
一つ一つ理解を深めていくという地道な努力を惜しまないこと. |