2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 電子工学専攻
設置情報
科目名 | 電子材料特論Ⅱ | ||
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設置学科 | 電子工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 山本 寛 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J42B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 近年大きな技術的潮流となった「ナノテクノロジー」を発展させる上で、量子の世界の視点に立ち、電子材料のプロセスに精通し、創造的アプローチを切り拓く能力を備えた人材が求められている。そうした能力を実践的に鍛えることを目指して、先端電子材料に関する論文を取り上げ、ケーススタディしながら、その着想の妙と機能発現の醍醐味を味わう。 |
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授業形態及び 授業方法 |
本講義では、科学技術論文誌から随時トピックスを取り上げ、それを読み解いて行く過程を通して、先端的電子材料研究の動向を把握するとともに、実践的研究手法を修得することを目指す。特に、受講者からの新着論文紹介と質疑応答ならびに討論を通して理解を深める機会を設ける。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部に設置された、電子物性あるいは半導体に関する科目を修得していること、ならびに電子材料特論Iを受講していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 序論:ナノテクノロジーの観点に立ち、先端電子材料研究の動向と展望に関して概説し、本講義の意義と目的を明らかにする。 |
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第2回 | ネオカーボン(1):グラファイト、ダイヤモンドにおける電子物性・デバイスについて、基礎となる概念と動作原理を学び、発展的な応用の可能性を論じる。 |
第3回 | ネオカーボン(2):フラーレン(C60、カーボンナノチューブ)、グラフェンの合成プロセスと電子物性・デバイスについて、基礎となる概念と動作原理を学び、発展的な応用の可能性を論じる。 |
第4回 | ネオカーボンに関連する、最近のトピックス論文を取り上げ、受講生による概要説明の後、相互ディスカッションを行いながら、当該分野の今後の展開等について討議する。 |
第5回 | 無機系超薄膜(1):金属系あるいは酸化物系薄膜作製に関する物理的気相プロセス(真空蒸着法、スパッタ法、パルスレーザー堆積法など)と電子物性・デバイスについて、基礎となる概念と動作原理を学び、発展的な応用の可能性を論じる。 |
第6回 | 無機系超薄膜(2):酸化物人工超格子膜の作製プロセス(スパッタ法、パルスレーザー堆積法)と機能性電子物性について、基礎となる概念と動作原理を学び、発展的な応用の可能性を論じる。 |
第7回 | 無機系超薄膜に関連する、最近のトピックス論文を取り上げ、受講生による概要説明の後、相互ディスカッションを行いながら、当該分野の今後の展開等について討議する。 |
第8回 | 有機系超薄膜(1):超薄膜分子組織膜プロセス(ラングミュア・ブロジェット(LB)法、塗布法、ナノプリンティング法など)と電子物性・デバイスについて、基礎となる概念と動作原理を学び、発展的な応用の可能性を論じる。 |
第9回 | 有機系超薄膜(2):超分子薄膜の超分子エレクトロニクス(フレキシブルトランジスタ、有機ELデバイス)への発展的な応用の可能性と今後の展望について論じる。 |
第10回 | 有機系超薄膜に関連する、最近のトピックス論文を取り上げ、受講生による概要説明の後、相互ディスカッションを行いながら、当該分野の今後の展開等について討議する。 |
第11回 | ナノスケール半導体(1):半導体超薄膜作製プロセス(分子線エピタキシャル法、有機金属気相堆積法)と評価技術(RHEED振動、透過電子顕微鏡による格子像解析)について、基礎となる概念と報告された興味深い事例を学ぶ。 |
第12回 | ナノスケール半導体(2):ナノ構造をベースとする半導体素子について、基礎となる概念と動作原理を学び、発展的な応用の可能性を論じる。 |
第13回 | ナノスケール半導体に関連する、最近のトピックス論文を取り上げ、受講生による概要説明の後、相互ディスカッションを行いながら、当該分野の今後の展開等について討議する。 |
第14回 | ナノスケール電子材料に関するトピックス論文を取り上げ、受講生からの報告と出席者相互の討論を行いながら、今後の展望に関して論じる。 |
第15回 | 総論:ナノテクノロジーに貢献する電子材料研究の将来展望に関して総合的に討論しながら、総括する。 |
その他
教科書 |
特定のテキストは用いないが、随時、関連資料を配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
各テーマに関する代表的書籍については、必要に応じて紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
幾つかの指定テーマに関して提出されるレポートによって評価するが、新着論文の紹介・話題提供や討論参加等、平常の受講姿勢を最大50%まで評価点に加える。 |
質問への対応 | 講義室等で随時受け付けるが、メールによる質問も受ける。 |
研究室又は 連絡先 |
山本研究室(船橋校舎401号室) メールアドレス:yamamoto.hiroshi@nihon-u.ac.jp 電話番号:047-469-5457 |
オフィスアワー |
木曜 船橋 09:30 ~ 10:30 場所:13号館3階学部長室 担当:山本教授
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学生への メッセージ |