2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | 細胞生物学特論 | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 仁科 淳良 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | K13A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 化学物質の生合成や生物への作用を理解するためには、細胞の構成や特にタンパク質の機能を理解することが欠かせない。また、ある化合物の生体に対する作用メカニズムを知るためには、細胞内外の情報伝達や免疫システムの理解も必要である。本科目は、細胞の構造と機能、細胞内外で起こる現象を,タンパク質の機能に焦点をあて,より詳細に理解することを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心とした講義形式で行い,各回の授業終了前に演習問題に回答して頂く。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
大学教養レベルの生物、化学を習得していることが望ましいが、教科書をもとに、生化学、分子生物学に馴染みのない学生にも理解できる内容とする。できれば、授業に参加する前に教科書を一読しておいてほしい。 |
授業計画
第1回 | 細胞生物学概論 本科目全体像を項目別に簡略に説明する。受講者の生化学に対する理解度を見極める。 |
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第2回 | 細胞の構造 原核細胞、真核細胞に分けて生命の基本単位を解説する。 |
第3回 | 細胞膜の機能 細胞接着、膜輸送について説明する。 |
第4回 | エネルギー変換の基礎 ATPの役割、酵素の機能について説明する。 |
第5回 | 化学エネルギーの獲得1 グルコース代謝の好気的経路について説明する。 |
第6回 | 化学エネルギーの獲得2 グルコースの酸化からATP合成が起こるメカニズムについて説明する。 |
第7回 | 光合成1 光合成の概要について説明する。 |
第8回 | 光合成2 化学エネルギーから糖質を合成するメカニズムを説明する。 |
第9回 | 細胞周期 細胞分裂のメカニズムについて説明する。 |
第10回 | DNAと遺伝 DNAの構造と役割について説明する。 |
第11回 | シグナル伝達 細胞外の情報がどのようにして細胞内に伝達されるかを説明する。 |
第12回 | 組み替えDNA技術 組み替えDNA技術とバイオテクノロジーを用いた物質生産について説明する。 |
第13回 | ゲノムプロジェクトと医薬 DNAの変異と疾病の関係を解説する。 |
第14回 | 生体防御システム 免疫に関する簡潔な説明を行う。 |
第15回 | 細胞生物学総括 |
その他
教科書 |
中村桂子 『エッセンシャル 細胞生物学』 南江堂 2012年 第2版
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石川 統 『生物学入門(大学生のための基礎シリーズ)』 東京化学同人
大島泰郎 『生物(生命科学のための基礎シリーズ)』 実教出版
井出利憲 『分子生物学講義中継 partI 、 II, III. Part0 上下』 羊土社
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成績評価の方法 及び基準 |
出席状況と授業時間後に行う小テストの成績で評価する。 |
質問への対応 | 随時受け付けます。即答できない場合はメール等で回答します。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館208B号室 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 10:00 ~ 12:00
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学生への メッセージ |
教科書は,必ず購入するようにしてください。 細胞生物学の分野は猛烈なスピードで進歩を遂げており、短期間で書籍の内容が陳腐化することも珍しくありません。本科目では、あまり背伸びをせずに、最新の情報を取り入れながらも、どちらかというと、細胞生物学を研究活動のバックグラウンドとして学ぶことを念頭におき、すでに解明された基礎的事項を中心に講義したいと思います。 |