2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | エネルギー資源化学特論 | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 高津 淑人 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | K15A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 人類の持続的発展を脅かす「エネルギー・環境問題」をエネルギー資源の観点から理解するとともに、問題の解決に有用な科学技術に対する知見を深める。また、紹介する科学技術のベースとなる触媒反応工学に対する専門知識を習得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
参考書に基づいて資料を準備し、パワーポイントと板書による講義を行う。なお、受講者の構成によって講義内容のバランスを変えることがあります。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
エネルギー資源化学特論の学習内容は多岐にわたるため、内容を充分に理解するには授業中に与えられた課題を授業時間外で復習するとともに、参考書の関連個所を講義前に一読すること |
授業計画
第1回 | 「エネルギー環境問題の概要」:人類の化石燃料消費推移とエネルギー環境問題との関連性を概説する。 |
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第2回 | 「電気エネルギーへの効率的変換方法」:火力発電技術の現状、電力消費の特徴を説明するとともに、発電効率の向上をもたらす科学技術を紹介する。 |
第3回 | 「石油資源の枯渇」:石油資源の埋蔵・生産法を説明し、枯渇への懸念に対する理解を深める。また、実用利用が期待される非在来型石油資源の個々を紹介する。 |
第4回 | 「シェールガス革命」:世界のエネルギー事情に多大な影響を及ぼしたシェールガスの特徴と影響の具体例を紹介する。また、シェールガス利用の問題点を説明する。 |
第5回 | 「エネルギー資源としての廃棄物利用」:焼却熱の利用技術、固形燃料化技術を概説するとともに、新しい燃料化技術を紹介する。 |
第6回 | 「熱エネルギーの徹底回収」:ヒートポンプの特徴、実用例を説明するとともに、コージェネレーションの実例を紹介する。 |
第7回 | 「植物資源による化石燃料の網羅的代替」:カーボンニュートラルなバイオマス資源を様々な燃料製品へ変換するための科学技術を総説する。 |
第8回 | 「CO2リサイクル」:炭酸ガスをリサイクルするための科学技術を説明する。また、炭酸ガス削減にかかわる商取引的なルールも紹介する。 |
第9回 | 「授業前半のまとめ」:エネルギー・環境問題とその対応策に対する理解度を確認するための課題に取り組む。 |
第10回 | 「触媒反応工学.その1」:エネルギー資源の変換に欠かせない触媒反応を総説する。 |
第11回 | 「触媒反応工学.その2」:触媒反応を反応工学的に概説するとともに、吸着の科学を説明する。 |
第12回 | 「触媒反応工学.その3」:触媒反応を定量表現する反応速度式の代表例を解説し、問題演習によって体感的理解に取り組む。 |
第13回 | 「触媒反応工学.その4」:触媒反応に対する物質移動の影響を解説する。 |
第14回 | 「触媒反応工学.その5」:吸着の科学に基づく、触媒性状キャラクタリゼーション手法を紹介・解説する。 |
第15回 | 「平常試験(プレゼンテーション)とその解説」 |
その他
教科書 |
教科書は使用せず、オリジナルの講義用資料を配布します。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
『新しい触媒科学』 服部英、多田旭男、菊池英一、瀬川幸一、射水雄三 三共出版 1988年 第1版
『新・有機資源化学』 平野勝巳、古川茂樹、菅野元行、真下清、鈴木庸一、山口達明 三共出版 2011年 第1版
インターネットで無料閲覧できる「エネルギー白書(経済産業省)」も重要な授業用資料です。アドレスは授業にてお知らせします。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験と授業内外での課す問題演習・レポートの結果から総合的に判断します。 |
質問への対応 | 授業後30分以内は講師控室で質問に対応します。それ以外は、本務先へ連絡ください。 |
研究室又は 連絡先 |
本務先への連絡手段は、初回授業にて教示します。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
エネルギー資源の知識は、工業技術者に欠かせません。本科目で学んだ内容がみなさんの研究活動・将来の業務に活きることを願います。 |