2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 |
化学工学特論Ⅱ
化学反応、熱力学からプロセス設計まで
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 大場 茂夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | K53A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 化学系エンジニアとして必要な熱力学、化学工学、及び情報技術の実践的な応用力習得を目指す。技術的、産業的常識や業務遂行に必要なコンピュータ利用技術として、EXCEL等の業務ソフトウェアとプロセス設計業務の基礎的な技術であるプロセスシミュレータを使用して、自らのアイデアや検討課題について、数値的に検証する方法論を身につける。 |
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授業形態及び 授業方法 |
実際にエンジニアリングで使用されてるプロセスシミュレータとして、米国 AspenTech社のAspen Plusを使用し、プロセスモデリング、プロセス最適化の方法を演習を通じて学ぶ。 プロセスモデルの作成、最適化を実習する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
一般的な化学工学計算(物質収支、熱収支)及び相平衡計算等の熱力学。 |
授業計画
第1回 | 講義の進め方、プロセスエンジニアリングとコンピュータ利用: プロセスエンジニアリングの目的と作業、プロセスシミュレーション |
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第2回 | 熱力学の応用(1)物性計算法の基礎 プロセス設計に必要な物性値、その計算法、シミュレータを使用した計算法 |
第3回 | 熱力学の応用(2)非理想系の相平衡推算 非理想系相平衡の特徴、計算法と必要な情報、シミュレータを使用した計算法 |
第4回 | 熱力学の応用(3)高圧相平衡推算 高圧相平衡の特徴、計算法と必要な情報、シミュレータを使用して計算法 |
第5回 | 熱力学の応用(4)残渣曲線の作成 残差曲線図説明、利用法、シミュレータを使用した作成法 |
第6回 | 熱力学の応用(5)分離可能フローシート 非理想系蒸留分離を行う際に分離可能なフローシート発見の方法 残渣曲線を使用したフローシート構築法 |
第7回 | 熱力学の応用(6)溶剤選択法 残渣曲線を使用する共沸成分分離の為の溶剤選定方法 |
第8回 | 蒸留塔設計(1)蒸留塔モデル作成 Aspen Plus で設計のための蒸留塔モデルを作成 |
第9回 | 蒸留塔設計(1)蒸留塔モデル作成 Aspen Plus で設計のための蒸留塔モデルを作成 |
第10回 | 蒸留塔設計(2)蒸留塔設計型計算(Design-Spec) Aspen Plus で設計計算を行い、分離スペックを満足する還流比を求める |
第11回 | 蒸留塔設計(3)蒸留塔直径 Aspen Plus で蒸留塔直径をハイドロリクス計算で求める |
第12回 | 蒸留塔設計(4)蒸留塔フィード段位置の最適化 Aspen Plus でフィード段位置を感度解析で最適化する |
第13回 | 蒸留塔設計(5)蒸留塔全段数最適化 Aspen Plus で段数と還流比の関係を感度解析で求める |
第14回 | 蒸留塔設計(6)蒸留塔熱利用最適化 Aspen Plus で蒸留塔のエクセルギ解析等でエネルギ利用の最適化法を学ぶ |
第15回 | 蒸留塔設計(7)蒸留塔コスト計算 Aspen Plus で設計した蒸留塔のコスト計算の方法を学ぶ |
その他
教科書 |
教科書として指定する書籍は用意しない。資料を作成し配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
特になし。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業中の課題レポート、最終回終了時の課題レポートの作成と提出。 |
質問への対応 | 授業中の質問は、その場で答えられる場合には、その場でお答えします。また授業後の質問は、その場で答えられなかった質問の回答も含め、e-mailで行う。 |
研究室又は 連絡先 |
株式会社 応用物性研究所 大場茂夫 e-mail : support@at-pp.co.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
講義内容の大幅改善を行った。特にシミュレータソフトウェア使用に関し時間を多く取り、より理解が深まるように工夫した。 |