2015年 大学院理工学研究科 シラバス - 不動産科学専攻
設置情報
科目名 |
防災計画特論Ⅱ
災害に強い都市づくり・まちづくり
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設置学科 | 不動産科学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 中村 八郎 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | N43A |
クラス |
概要
学修到達目標 | ・災害の実態と防災のあり方及び現状の防災対策に関する全体構造について学ぶと共に、防災対策・計画に関する方向性(今日的重要課題)として、(行政・市民・企業による)災害危険 についての共有、地域防災の推進(協働の取組み)、そして地域及び広域での対策の選択可能性について理解と認識を深める。 |
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授業形態及び 授業方法 |
・講義では毎回のテーマに沿った資料を配布し、また必要に応じて映像を活用して実際に即した内容の授業を行う。さらに演習では実際に各自が災害危険地図を作成し、発表すると共に対策について討論を行い、対策の合理性と現実性について認識を深める。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
・東日本大震災の災害概要について基本的な知識を持っておくこと。自治体の都市計画図について表示内容(規制・誘導等)と防災上の意図についてその関係を考察しておくこと。 |
授業計画
第1回 | 授業の目的と概要、スケジュール/ 防災対策の意義と社会的な意義及び現状と今後の課題について理解を深める |
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第2回 | 災害と防災対策に関する概論; 災害及び防災の定義、自然現象と被害の発生の社会性、地域の災害脆弱性と防災の目的、地域・都市との関係性等への理解 |
第3回 | わが国の防災文化及び防災対策の変遷; 地域防災文化の紹介と防災対策の経緯、社会の近代化と今後の防災対策・防災文化の形成 |
第4回 | 都市直下地震災害の被害の特徴; 1995.1.17阪神淡路大震災の被害と特徴(波及性と新たな被害形態)、被害の発生機構(メカニズム)と総合的な対策の重要性 |
第5回 | 広域大規模な地震・津波災害の特徴; 2011.3.11東日本大震災の被害と特徴(多様な複合災害の発生、新たな被害形態など)、被害の発生機構(メカニズム)と総合的な対策の重要性 |
第6回 | 風水害の発生実態と基本的な対策; 特に都市水害の発生事例を通じて被害の傾向(洪水災害、内水氾濫災害)の発錆機構、水害対策の方向性と課題を理解する |
第7回 | 災害関係法規の概要と防災対策のしくみ; 災害対策基本法、地震防災対策特別措置法、災害救助法、その他関連法(目的、内容、特徴など)の理解 |
第8回 | 防災対策の体系と施策の内容; 行政等の防災対策の構成及び各段階における施策内容、予防・応急・復旧・復興の各対策と相互関係、今後の課題について。 |
第9回 | 都市計画における防災計画 その1; 土地利用、地域地区制と建物規制、防火区画、不燃化事業、市街地避難計画、都市構造と都市施設における防災計画など(都市計画図の読み方と課題) |
第10回 | 都市計画における防災計画 その2; 土地利用、地域地区制と建物規制、防火区画、不燃化事業、市街地避難計画、都市構造と都市施設における防災計画など |
第11回 | 災害被害想定調査及び災害ハザードマップについて; 災害危険と事前防災情報の重要性、現状の自治体等による整備状況と問題点、今後の防災情報のあり方。 |
第12回 | 防災まちづくりの重要性と取り組み方; 地域社会における災害危険の実態及び防災対策の推進方法(防災まちづくり)の意義、方法、事例、今後の課題 |
第13回 | ハザードマップの作成演習; 地域生活圏における危険箇所の観察とハザードマップづくりを通じて危険性について観察力と判断力を養成(課題の提出と説明/各自実習とレポート作成) |
第14回 | 値域の危険個所と防災対策の検討; 災害危険診断の結果を踏まえ、必要で適切なな防災対策等について討論形式による検討 |
第15回 | 「防災計画に関する講義」全体の要点復習、及びわが国における今後の防災計画の方向性 |
その他
教科書 |
中村八郎 『新たな防災政策への転換』 新日本出版社 2012年 第1版
中村八郎 『自治体の防災計画』 自治体研究社 2005年 第1版
中村八郎、森勢郁生、岡西靖 『防災コミュニティ』 自治体研究社 2010年 第1版
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
災害対策制度研究会 『新日本の災害対策』 ぎょうせい 2002年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
演習の実施(30%)、レポートの内容(50%)、講義時の討議への参加(20%) |
質問への対応 | 講義時間以外においても下記メール等で対応可能 |
研究室又は 連絡先 |
都市計画研究室 03-3259-0991 中村:090-2150-4009(携帯) メールアドレス:h-nakamura@tokyo.email.ne.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
災害問題、防災計画を通じて技術のあり方について考える能力を習得してほしい。 |