2016年 理工学部 シラバス - 電子工学科
設置情報
科目名 | 電気計測 | ||
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設置学科 | 電子工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 大谷 昭仁 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J21E |
クラス |
概要
学修到達目標 | この授業は、最近の優れた電子計測器の原理を理解するために役立つ基礎的な事項を学ぶこ とを目的とする。電気計測は大学における電子、情報、通信分野における基礎的科目であり、国際化に伴い、最近とみに必要とされている科目である。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義が主体で、必要に応じてレポートを行う。 |
履修条件 | この科目は、電磁気学や電子回路と共に学習することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | この授業の重要性,位置付けを明確にし、これから半年間電気計測の授業でどのようなことを学ぶのかを説明する。 |
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第2回 | 測定の基礎:測定と計測の違いを明らかにし、測定の基礎的事項について説明する。測定法の種類を分類してそれぞれの特徴を説明する。測定誤差の原因、補正について説明する。 |
第3回 | 単位:国際化に伴い、単位の精度は益々重要になってきている。単位の重要性について国際単位の整備と国内における対応をもとに説明する。 電気標準:電気標準の決定と維持の重要性を説明するとともに、わが国の現状、トレーサビリティについて説明する。 |
第4回 | 電気計器:基礎として、指示電気計器について説明する。指示電気計器の分類とその構成および動作原理について説明する。指示電気計器の誤差の要因について説明する。電気計器の動作原理を駆動装置、制御装置、制動装置をもとに説明する。 |
第5回 | 電流計,検流計について学習するとともに、測定電流範囲を拡大するために使用される分流器について、種類、使用方法などを学習する。また、分流器を理解するための演習を行う。 |
第6回 | 電圧計について学習すると共に、測定誤差の要因になる負荷効果について講義し、講義内容をもとに電圧計の負荷効果について演習を行う。 |
第7回 | 電圧・電流の測定:精度の良い測定に用いられる電位差計について、原理、種類、使用法を説明し、演習によりその原理を理解する。 |
第8回 | 電気回路に用いられる素子の抵抗を測定することは抵抗の値のほか、温度や圧力のような量を測るときにも用いられることがあり重要である。ここでは、通常の抵抗値、非常に低い抵抗値、非常に高い抵抗値に分けて、それぞれについての定義とその測定法について講義する。また、付け加えて、電解液や接地など特殊な抵抗測定、標準抵抗器についても説明する。 |
第9回 | インピーダンスの測定:インピーダンスの測定は、交流を扱う場合必要となるもので、利用範囲はきわめて広い。実際のインピーダンスの等価回路から、その周波数特性を理解する。交流抵抗器、コイル、コンデンサそれぞれについて、その種類と特徴を説明する。 |
第10回 | インピーダンスを精密に測定する際に用いられる各種交流ブリッジ法について説明し、演習によりそれぞれの特徴を理解する。 高周波でコイルやコンデンサの測定に用いられるQメータの原理について説明する。 |
第11回 | 電力・電力量の測定:電力の測定:直流電力の測定と交流電力の測定に分けて説明する。 電力量の測定:電力量計としては誘導形電力量計を中心に説明する。高電圧や大電流を測定する際に用いられる計器用変成器についても説明する。 |
第12回 | 周波数時間の測定:周波数・時間の測定:周波数と時間は,現在の技術では最も高精度で測定できる量である。周波数標準については標準電波、周波数標準発生器など最近の話題を含めて説明する。周波数の測定としては周波数カウンタを中心に説明する。 |
第13回 | 波形・位相・スペクトル・ひずみの測定:波形・位相・スペクトル・ひずみの測定:時間とともに変化する電圧や電流の波形や、それに伴う諸量の測定も重要である。波形の測定についてはオシロスコープの種類、原理、特徴について説明する。その後、波形に伴う位相の測定、スペクトルの測定、ひずみの測定について説明する。 |
第14回 | 磁気測定:磁気測定:磁界の測定と磁性材料の特性測定に大別して説明する。磁界の測定については探りコイル法、ホール素子による測定、磁気変調器による測定,SQUIDによる測定、MRIによる測定について説明する。また、磁性材料の特性測定については磁化曲線の測定、鉄損の測定について説明する。 |
第15回 | 平常試験及び解説 |
その他
教科書 |
菅野允著 『改定電磁気計測』 電子情報通信学会大学シリーズB-2 コロナ社 1991年 第改訂版
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参考書 |
必要に応じて指示
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験にレポート,演習,講義中の質疑応答を加味して評価する。 |
質問への対応 | 随時,直接及びメール等で対応 |
研究室又は 連絡先 |
4号館414室 aotani@ecs.cst.nihon-u.ac.jp 047-469-5452 |
オフィスアワー |
火曜 船橋 10:30 ~ 11:40
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学生への メッセージ |