2016年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 有機化学Ⅱ | ||
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設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 青柳 隆夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L21M L22M |
クラス | A 、 B |
概要
学修到達目標 | ①芳香族性が説明できる ②芳香族求電子置換反応を説明できる ③芳香族求電子置換反応における置換基効果が説明できる ④鏡像異性体・ジアステレオマー・キラル・ラセミ体・メソ体の説明ができる ⑤R/S表示法をマスターする ⑥芳香族化合物・ハロゲン化アルキルの命名ができる ⑦求核置換反応(SN1,SN2反応)と脱離反応(E1,E2反応)の説明ができる ⑧アルコール・フェノール・エーテルの命名法・性質・合成方法・反応が説明できる |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心とした講義形式で行う。各講義の最後に復習のための演習問題を課す。 |
履修条件 | 有機化学基礎、有機化学Iの内容を理解していること。 |
授業計画
第1回 | 講義の進め方、教科書の使い方、授業計画の解説を行う。 |
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第2回 | 芳香族化合物(1):芳香族の化合物の化学的性質、特徴、命名法 有機化合物の中でも典型的な芳香族化合物の性質やその特徴、置換基の位置を特定した命名法を理解する。 |
第3回 | 芳香族化合物(2):芳香族求電子置換反応について 芳香族化合物のハロゲン化、ニトロ化、スルホン化などの求電子置換反応を学ぶ。典型的なFriedel-Crafts反応の仕組みを理解する。 |
第4回 | 芳香族化合物(3):芳香族求電子置換反応における置換基効果、配向性 既に存在する置換基の種類によって、求電子置換反応のし易さや置換位置の特徴を学ぶ。芳香族化合物の合成計画について学ぶ。 |
第5回 | 立体化学(1):分子の対掌性、光学活性および表記法、比旋光度 天然に存在する有機化合物の特徴である分子の対掌性について理解する。立体化学を理解する上で重要な鏡像異性体、光学活性、不斉中心、不斉化合物の表示方法、比旋光度を学ぶ。 |
第6回 | 立体化学(2):ジアステレオマー、メソ化合物 不斉中心が二つ存在するジアステレオマーを理解しその表示法を学ぶ。不斉中心を有しながら、光学活性を示さないメソ化合物を理解する。 |
第7回 | 前半講義内容の演習と解説 |
第8回 | ハロゲン化アルキル(1):命名法、合成法、置換反応、Grignard試薬 ハロゲン化化合物の命名法や合成法、ハロゲン化アルキルの各種反応を理解する。有機合成化学に大変有用なハロゲン化アルキルを原料とするGrignard試薬について学ぶ。 |
第9回 | ハロゲン化アルキル(2):求核置換反応(SN2反応)と立体化学 ハロゲン化アルキルを原料とする2分子関与求核置換反応の仕組みを学ぶ。原料と生成物では立体化学が反転することを理解する。 |
第10回 | ハロゲン化アルキル(3):求核置換反応(SN1反応)、脱離反応(E2、E1反応) ハロゲン化アルキルを原料とする1分子関与求核置換反応の仕組みを学ぶ。ハロゲン化アルキルの脱離反応を理解する。 |
第11回 | アルコール化合物:命名法、合成法および反応 アルコール化合物の命名法や化学的性質、合成法、反応例を学ぶ。 |
第12回 | フェノールとエーテル化合物:命名法、合成法および反応 フェノールの化学的性質や反応例を学ぶ。エーテル化合物の命名法や合成法、反応を理解する。 |
第13回 | エポキシド、チオール、スルフィド化合物:命名法、合成法および反応 環状エーテルであるエポキシドの合成法や反応例を学ぶ。硫黄原子を含むチオールやスルフィド化合物の命名法や合成法を学ぶ。酸素原子と硫黄原子の入った化合物の類似性を理解する。 |
第14回 | 全講義内容に関する演習 |
第15回 | 演習の解説 |
その他
教科書 |
John McMurry 『 マクマリー 有機化学(中)』 東京化学同人 2013年 第8版
同教科書の上巻(立体化学の箇所)および下巻(芳香族化合物求電子置換反応の箇所)も使用するので注意すること。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
定期試験の成績で評価する。出席点などは含めない。 |
質問への対応 | 授業終了後に随時対応する。研究室への訪問,E-mailでの問い合わせでもよい。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館 有機材料化学第一研究室 aoyagi.takao@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 14:00 ~ 18:00
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学生への メッセージ |
有機化学の知識を修得する為には、自分で化学構造式を描いてみること、問題を解く練習をすることが不可欠である。また、分子模型を組み立ててみることも効果的である。 授業中の私語・実験レポートなどの作業、携帯電話の使用を厳禁とする。 |