2016年 短期大学部 シラバス - 総合教育科目・補充教育科目
設置情報
科目名 | 数理統計 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 江下 和章 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | N51R |
クラス |
概要
学修到達目標 | 本講義では,確率論の基礎を学んだ後,収集されたデータの処理とその解析法について学ぶ。自然科学及び他分野への応用を念頭に,統計学全般に亘る基礎概念や理論を理解しその応用として推定の問題を扱うことができるようになることを目標とする。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
板書を中心に配布資料も使いながら講義する。シラバスの「授業計画」に従って各回完結したテーマで講義を展開する。毎回具体的な例題を取り上げてその応用例を学び演習問題を解くので,関数電卓を毎回持参する事。 |
履修条件 | 線形代数,微分積分の基礎知識。 |
授業計画
第1回 | 概要 これから学ぶ数理統計の全般について紹介する。 |
---|---|
第2回 | 記述統計 平均・標準偏差など基本的な統計量の意味を学習する。 |
第3回 | 確率入門(1)確率空間 もっともらしい確率を考えて確率空間を定義する。確率論の基本概念を学ぶ。 |
第4回 | 確率入門(2)確率の性質 確率の定義から加法定理・乗法定理など基本性質について学び,具体的な事象の確率を計算する。 |
第5回 | 確率入門(3)条件付確率・ベイズの定理 条件付き確率を学ぶ。またベイズの定理とその適用例を学ぶ。 |
第6回 | 確率分布(1)確率変数と確率分布 確率変数・確率分布を定義し,確率変数の期待値・分散などを計算する。 |
第7回 | 確率分布(2)二項分布 離散型確率分布で主要な役割を果たす二項分布を学ぶ。 |
第8回 | 確率分布(3)ポアソン分布 二項分布の式から小数の法則を導き出しポアソン分布を定義する。また,ポアソン分布の例を紹介する。 |
第9回 | 確率分布(4)正規分布 連続型確率分布で主要な役割を果たす正規分布を学ぶ。正規分布表の使い方を学ぶ。 |
第10回 | 推測統計(1)母集団と標本 母集団とその標本の違いを理解する。母集団の統計量(平均など)を調べるかわりに標本の統計量を調べることが多いが,その理由を理解する。 |
第11回 | 推測統計(2)大数の法則と中心極限定理 統計的解析法を支える理論として重要な中心極限定理を紹介し、その意味を学ぶ。 |
第12回 | 推測統計(3)大標本を用いた母平均の区間推定 正規分布を利用して,大標本を用いて母集団の平均値を推定する方法を学習する。 |
第13回 | 推測統計(4)小標本を用いた母平均の区間推定 t分布を利用して,小標本を用いて正規母集団の平均値を推定する方法を学習する。 |
第14回 | 平常試験およびその解説 |
第15回 | まとめと補足 学んだ事を総合的に復習し総括する。また,母分散の区間推定,統計量の検定などを紹介する。 |
その他
教科書 |
石村園子 『やさしく学べる統計学』 共立出版
|
---|---|
参考書 |
P.G. ホーエル著、浅井晃・村上正康共訳 『初等統計学』 培風館 第4版
東京大学教養学部統計学教室 『基礎統計学I 統計学入門』 東京大学出版会
|
成績評価の方法 及び基準 |
平常点40%,期末試験60%で評価する。 なお,出席が3/5未満の場合は履修放棄とみなす。 |
質問への対応 | 授業中以外で質問したい場合は下記の研究室に来ること。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎9号館921C号室(金曜,昼休み) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
今や確率統計学は多様な分野で用いられる解析手段である。講義では様々な分野の問題を例題として扱いながら,統計学を支える理論についての理解を深め,その危うさも学んで欲しい。シンプルで楽しい例を扱うので,自分なりのイメージをつかんで考えながら学んで欲しい。 |